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2020年1月5日現在の地震の起こり方について

2020年1月5日10:30現在の地震の起こり方について: 1月4日は震度1以上を観測した地震は3件でした。1日あたり3件は30日間90件でこの数年の月間地震数から見ると1割以上の減少になります。1月1日以来4日までに13件なので、ほぼ1日あたり3件であり、この傾向が今後しばらく続く可能性があります。1週間程度、この傾向が続く可能性が高いと思われます。根拠は、Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値が極端に減少することがないことです。つまり、「日本全国広域」の値が230を下回るほどに減少しないのです。この傾向は12月初旬ぐらいから継続しています。つまり、関東陸域の地震が連続した後、この傾向が出ているのです。よって、主にいわき沖とか犬吠埼付近の大きな固着域に太平洋プレートの西向き圧力がかかり、そこから陸域へ圧力が伝達され、微小地震が陸域に近い海域や内陸部で起こっているためと思われます。 なお、日本気象協会の1月5日09時現在の震央分布図過去30日間を見ると北陸から東北地方の日本海沿岸部に地震を表すドットが6個表示されていることが分かります。日本気象協会の震央分布図は2008年8月からのものが公開されていますので、それと見比べてみることをお勧めします。現在のように、日本海側に5個以上のドットが表示されていることはかなり珍しいことだからです。 更に、関東地方の地震数もこの30日間で見ると、相当な減少です。 関東地方の地震数: 過去30日間12月06日から01月04日までの実績:18件(陸域:07件、海域:11件) 2018年:行末の*は海域地震数が陸域地震数よりも多いことを示す。 01月分:41件(陸域:16件、海域:25件)*陸域÷海域=÷=0.64* 02月分:26件(陸域:15件、海域:11件)*陸域÷海域=÷=1.36 03月分:30件(陸域:14件、海域:16件)*陸域÷海域=÷=0.88* 04月分:24件(陸域:09件、海域:15件)*陸域÷海域=÷=0.60* 05月分:28件(陸域:18件、海域:10件)*陸域÷海域=÷=1.80 06月分:49件(陸域:33件、海域:17件)*陸域÷海域=÷=1.94 07月分:43件(陸域:16件、海域:27件)*陸域÷海域=÷=0.59* 08月分:29件(陸域:14件、海域:15件)*陸域÷海域=÷=0.93* 09月分:34件(陸域:13件、海域:21件)*陸域÷海域=÷=0.62* 10月分:36件(陸域:19件、海域:17件)*陸域÷海域=÷=1.12 11月分:26件(陸域:14件、海域:12件)*陸域÷海域=÷=1.17 12月分:33件(陸域:18件、海域:15件)*陸域÷海域=÷=1.20 月間地震数の最大値は49、最小値は24。49÷24=2.04 2019年 01月分:36件(陸域:21件、海域:15件)*陸域÷海域=÷=1.40 02月分:27件(陸域:10件、海域:17件)*陸域÷海域=÷=0.59* 03月分:29件(陸域:09件、海域:20件)*陸域÷海域=÷=0.45* 04月分:13件(陸域:05件、海域:08件)*陸域÷海域=÷=0.63* 05月分:26件(陸域:13件、海域:13件)*陸域÷海域=÷=1.00 06月分:35件(陸域:12件、海域:23件)*陸域÷海域=÷=0.52* 07月分:30件(陸域:10件、海域:20件)*陸域÷海域=÷=0.50* 08月分:10件(陸域:08件、海域:02件)*陸域÷海域=÷=4.00 09月分:19件(陸域:09件、海域:10件)*陸域÷海域=÷=0.90* 10月分:19件(陸域:09件、海域:10件)*陸域÷海域=÷=0.90* 11月分:37件(陸域:20件、海域:17件)*陸域÷海域=÷=1.18 12月分:29件(陸域:19件、海域:10件)*陸域÷海域=÷=1.90 月間地震数の最大値は37、最小値は10。37÷10=3.70 2019年は関東地方の地震数の変動が大きい。また、海域地震が多い期間が継続した後、地震数が減少する傾向がある。例えば、2019年2月から3月は地震数減少があり、4月も海域地震が多かったが全体の地震数も急減している。5月には海域地震が急減している。同様に、6月と7月に海域地震が多く、8月には主に海域地震が急減したせいで、陸域・海域を合わせた地震数が3分の1程度にまで減少している。このことは、関東地方が太平洋プレートの沈み込みによる影響を直接受けるような環境になっていることを示している。つまり、関東平野の東方沖にある大きな固着域に太平洋プレートの西向き圧力が直接かかるようになり、その影響が出ているという意味。以前は、関東地方の東方沖の固着域にかかる太平洋プレートの西向き圧力はあまり大きくなく、それよりも東北の東方沖の固着域により大きく太平洋プレートの西向き圧力がかかっていた。また、以前は、関東と東北の両方の東方沖の固着域で太平洋プレートの西向き圧力が受け止められていたが、現在はだんだんと東北東方沖での固着域での固着域が破壊されてしまいつつある。 そして、4月及び8月から10月までの地震数減少傾向が現在また始まっていて、かなり近いうちに相当に大きな地震が関東周辺で起こることが予測される。地震数が減少することは地震静穏化と呼ばれ、大きな地震の前兆現象として学術的にも認められている。ただ、不思議なことにそのメカニズムについては統一見解が未だに形成されていない様子。 今朝のHi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値は減少傾向です。ただ、変動幅は小さく、M5程度以上の地震が起こるかどうかの判断の参考にはなりません。以前であれば、変動幅が少ないことが大きな地震が起こる可能性が小さいことの根拠になったのですが、現在は震度1以上地震の起こり方の異常が余りに大きいため、N=の値を参考にすることは危険だと思われるからです。 09:45現在の最新24時間の震源マップで見ると、犬吠埼付近のドットは2個のみで、20キロ程度沖合にほぼ南北方向に並んでいます。房総半島および伊豆半島の南方沖には北緯33.5度、東経139.5度程度のところに震源深さが200キロ程度の位置にM4程度のドットが1個あるだけ。 北海道は南半分の全体に渡り、比較的深い地震が分布しています。AERAの記事に、「2020年、次の巨大地震はどこか 最新科学が警告する『南海トラフより切迫』のエリア」というものがあり、産業技術総合研究所の宍倉正展氏が、「北海道東部」の「千島海溝」でのM8を予測されています。このこと自体は、自分も、北海道南部が311大地震の震源域の北側の隣接部であることからごく当然だと思いますが、同じく311大地震の南側の隣接部である関東地方のことが言及されていないことに違和感があります。なお、北海道の地震数については、大きな変動は今のところありません。 北海道は2017年6月に陸域地震が月間1件のみにまで減少し、その翌月である7月に 2017年7月1日 23時45分ごろ 胆振地方中東部 M5.3 最大震度5弱 が発生しています。同様に、2018年は胆振地方中東部で最大震度7が9月に起こりましたが、その前の8か月間、陸域地震の減少傾向がずっと継続していました。 2018年 01月分:12件(陸域:3件、海域:9件) 02月分:08件(陸域:1件、海域:7件) 03月分:18件(陸域:3件、海域:15件) 04月分:14件(陸域:2件、海域:12件) 05月分:07件(陸域:2件、海域:5件) 06月分:10件(陸域:2件、海域:8件) 07月分:13件(陸域:3件、海域:10件) 08月分:09件(陸域:4件、海域:5件) 09月分:240件(陸域:236件、海域:4件) 2017年は月間平均:13件(陸域:6件、海域:7件)であったので、2018年の1月から8月の陸域地震数はずっと2017年のそれを下回っていたのです。ところが2019年は次のような推移であり、特に減少傾向はありません。 01月:12件(陸域:03件、海域:09件) 02月:17件(陸域:12件、海域:05件) 03月:11件(陸域:04件、海域:07件) 04月:20件(陸域:09件、海域:11件) 05月:14件(陸域:07件、海域:07件) 06月:15件(陸域:05件、海域:10件) 07月:12件(陸域:04件、海域:08件) 08月:12件(陸域:05件、海域:07件) 09月:10件(陸域:02件、海域:08件) 10月:18件(陸域:06件、海域:12件) 11月:11件(陸域:02件、海域:09件) 12月:18件(陸域:10件、海域:08件) 上の地震数の推移で、海域地震については、特に減少傾向が見当たらず、結果的に千島海溝での大きな地震が起こるとしても、かなり遠い地域、つまり、千島海溝でも択捉島付近などの北海道本土よりもかなり離れた地域での発生になると思えます。そのような地震であれば、実際の被害はかなり軽いもので済むはずです。それよりも関東での大地震の心配をするべきです。準備するべきことは多くあり、被害軽減は出来ることなのですから、それにきちんと取り組むべきです。現状を見ていると、単に資本フライトなどが起こると困ると言った口実をつけて、利権たかりが継続されているようにしか見えません。

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