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2020年2月13日の択捉島南東沖地震について

2020年2月13日 19:34頃に発生した択捉島南東沖地震について: 択捉島南東沖で、M7.0、震源深さ160キロの地震が発生しました。 Yahooの地震情報によると、2006年以降で震度1以上を観測した択捉島南東沖は56件起こっています。本日の地震はその中で最大のマグニチュードのものでした。EMSCで見ると逆断層型地震であるように見えます。 気象庁の震度データベースで択捉島南東沖のM7以上地震を検索すると、1919年以降で本日の地震以外にに7件が出てきます。最新のものが1995年12月4日の震源深さ57キロ、M7.3です。1995年というと、1月17日に兵庫県南部地震(阪神大震災)M7.3が発生しています。この阪神大震災の10日前の1月7日には岩手県沖でM7.2が起こっていました。 震源深さを見ると、ごく浅いものから50キロ程度のものや100キロよりも深いものとバラバラです。そして、M7以上のモノで見ると本日の地震が最も深い地震です。 M6以上で見ると、本日のもの以外に64件発生があり、150キロよりも深い地震が次の2件出てきました。 1996年2月22日、M6.1、震源深さ177km 1936年11月13日、M6.0、震源深さ184km 1996年3月4日には、茨城県沖で震源深さ51㎞、M5.1が発生しました。 1936年11月14日には、福島県沖で震源深さ0㎞、M6.0が発生していました。 沈み込んでいるプレートの先端付近の震源深さが深い所で地震が起こると、海溝付近に対して下へ引く力が働くため、より浅い地震が起こりやすいのです。 そのため、今後、東北から関東付近でM5以上地震が起こりやすいと思います。 なお、311大地震の約3か月前である2010年12月22日に父島近海でM7.8、震源深さ8㎞が発生し、それ以降同12月25日までに同じ父島近海でM5以上地震が10件発生しました。 本日の択捉島南東沖は震源深さが非常に深いため、余震が連続することはあり得ませんが、M7地震は地震の規模自体が大きいため、隣接する地域での誘発地震を起こしやすいです。 関東付近での、陸域でM7程度、海域でM8程度の大地震が相当に切迫しつつあると考えるべきだと思います。 なお、本日の択捉島南東沖地震は千島海溝から太平洋プレートが沈み込んで発生した地震です。茨城県沖や福島県沖は日本海溝であり、別の地域だから影響はないと考える方がいると思いますが、同じ太平洋プレートが沈み込んだ先端部で起こっている地震です。311前の父島近海も伊豆・小笠原海溝で起こったものであり、隣接した海溝であれば、互いに影響を与えると考えるべきだと思います。 なお、千島海溝と日本海溝の接続部には襟裳海山が沈み込んでいます。日本海溝と伊豆・小笠原海溝の接続部には鹿島第1海山が沈み込んでいます。要するに、海底の形状を見て、大きな海山があるところで一区切り付けるために、海溝名を変えているという面もあるのです。

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