2020年2月24日 06:00現在の地震の起こり方について:
Hi-net自動処理震源マップの「最新7日間」の「高知県」のN=の値が非常に小さくなっています。「高知県」は昨年の11月下旬から12月上旬は120程度まで増加し、その後70前後でずっと推移してきたのですが、2月17日以降は60未満になり、2月20日には50未満、2月22日には40未満にまで減少しています。昨日2月23日18:45では29、今朝04:45は36でした。そのため、「愛媛県」とか「徳島県」も減少しています。
「高知県」がある四国付近はフィリピン海プレートがユーラシアプレート(の一部であるアムールプレート)の下へ沈み込む地域です。そのため、基本的にはフィリピン海プレートの動きの活発さを反映してN=の値が変動します。四国あたりのフィリピン海プレートの動きは伊豆・小笠原海溝付近での太平洋プレートの西向き圧力で駆動されているはずで、そのため、このあたりからの西向き圧力が減少していることが「高知県」のN=の値の減少の原因だと思えます。
事実、Hi-net自動処理震源マップの「最新7日間」の「日本全国広域」のマップを見ると、三重県の沖合あたりから南西方向へ北緯25度付近まで続く深発地震を表すドットの帯がほとんど見えません。震源深さが200キロよりも深い地震を示す濃い青のドットは北緯35度から同30度までの間に3個、北緯30度から同25度までの間に2個の合計5個しかありません。これは記録的に少ないのです。海溝部の大きな固着域で、海のプレートの海山が陸のプレートの下面に密着し、それが鉛直方向上向きの力を陸のプレートの下面に伝える状態になっていると思えます。つまり、水平方向(横向き)の圧力伝達ではなく、鉛直方向(縦向き)の圧力伝達になってしまっていて、そのために「高知県」付近での微小地震が減少しているということです。今後、伊豆・小笠原海溝付近で浅い地震が頻発し始めるといよいよ海溝型の大地震が起こることになると思います。
1605年の慶長地震の再来の可能性があります。慶長地震は震源地の確定が出来ていず、房総沖とか伊豆・小笠原海溝付近が震源であるという説があります。なお、1605年慶長地震の前後には、1596年慶長伊予地震、慶長豊後地震、慶長伏見地震の3連動地震が発生し、1611年には慶長三陸地震が発生してます。
今朝2月24日も、Hi-net自動処理震源マップの変動は、一昨日、昨日に引き続き、全体的に小さいです。「最新7日間」でも、全ての15以上の変動が増加であり、しかも、ほとんどの地域での増加幅が20程度です。最大の変動幅が「鹿児島県」の増加39であり、この値でもかなり小さい方なので、明朝までに内陸部でM6以上地震が起こることはまずないと思います。但し、「青森県」から「秋田県」で15以上の増加であるため、三陸沖などのある程度沖合で数日中にM6以上地震が起こる可能性が高いと思われます。関東地方での変動もかなり小さいため、関東の内陸部や沿岸部でM5以上地震が明朝までに起こる可能性は小さいと思います。
昨日06:45と今朝の07:00での比較
「最新24時間」:
「日本全国広域」:274→281(増加07)
「日本全国拡大」:272→280(増加08)
「北海道」 :012→015(増加03)
「東日本」 :166→169(増加03)
「本州中部」 :093→108(増加15)
「西日本」 :101→105(増加04)
「最新7日間」:15以上変動があった地域:
「青森県」:047→064(増加17)
「岩手県」:173→196(増加23)
「宮城県」:158→174(増加16)
「秋田県」:069→085(増加16)
「三重県」:158→176(増加18)
「滋賀県」:169→187(増加18)
「大阪府」:253→272(増加19)
「佐賀県」:149→167(増加18)
「熊本県」:237→258(増加21)
「宮崎県」:300→326(増加26)
「鹿児島県」:292→331(増加39)
「沖縄県」:159→177(増加18)
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