2020年3月11日 08:00現在の地震の起こり方について:
父島近海がこの3月は既に2件発生しています。EMSCとか、またはHi-net高感度地震観測網のサイトにリンクがあるF-netにある「最新30日間のメカニズム解分布図」を見ると、伊豆・小笠原海溝付近での地震発生の様子が比較的よく分かりますが、この30日間程度で見ると比較的地震が増加傾向だと思います。
Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」で「日本全国広域」と「日本全国拡大」の差が大きい状態が昨日昼過ぎぐらいから継続しています。主に沖縄地方での地震が該当し、実際、「日本全国広域」の沖縄付近を見ると、ドットが5個から10個程度表示されることが多くなっています。
Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」の「東日本」が昨日に引き続き減少です。しかし、「西日本」は増加ですから、関東・中部付近でのねじれがある様子です。実際、「最新7日間」でも15以上の減少が関東から中部で多く出ています。最大の変動幅は「福島県」減少44であり、比較的大きな減少です。また、「東京都」減少15があり、関東の陸域全体で相当に微小地震の減少が起こっている様子です。
「最新24時間」の変動幅はあまり大きくはないため、内陸部でのM6以上地震は起こり難いはずですが、関東地方から中部地方での「最新7日間」の減少幅が比較的大きく、予測が難しいです。「福島県」の範囲には海域がほとんど含まれず、陸域での微小地震の減少を示しているはずなのですが、「最新24時間」の「日本全国広域」のマップを見ると、東日本の太平洋沿岸・沖合部でドットが最も多いのは宮城県と福島県の県境付近であり、このあたりでのM6以上地震が起こり易くなっていると言わざるを得ないとも思います。このことは、「東日本」の減少と一応整合的です。
昨日は「最新7日間」で15以上の変動があった地域は二つだけでしたが、今朝は18地区もあり、しかもすべてが減少です。減少幅が30以上が9つもあり、比較的大きな減少です。「東京都」とか「埼玉県」での減少15以上があるため、関東から中部地方での内陸部での比較的大きな地震が起こり易くなっていると思います。
また、「鹿児島県」減少22があるため、伊豆・小笠原でのM6以上地震が起こる可能性もあると思います。
昨日06:45と今朝の04:30での比較
「最新24時間」:
「日本全国広域」:245→243(減少02)
「日本全国拡大」:242→237(減少05)
「北海道」 :014→018(増加04)
「東日本」 :158→134(減少24)
「本州中部」 :104→100(増加04)
「西日本」 :082→095(増加13)
「最新7日間」:15以上変動があった地域:
「宮城県」:178→156(減少22)
「山形県」:088→073(減少15)
「福島県」:341→297(減少44)
「茨城県」:470→427(減少43)
「栃木県」:372→338(減少34)
「群馬県」:267→232(減少35)
「埼玉県」:264→233(減少31)
「千葉県」:201→185(減少16)
「東京都」:106→091(減少15)
「神奈川県」:150→133(減少17)
「新潟県」:149→117(減少32)
「山梨県」:273→239(減少34)
「静岡県」:296→262(減少34)
「愛知県」:267→238(減少29)
「佐賀県」:173→156(減少17)
「熊本県」:278→247(減少31)
「大分県」:284→262(減少22)
「鹿児島県」:318→296(減少22)
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