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2020年4月21日の地震の起こり方

2020年4月21日 08:50現在の地震の起こり方について: 昨日の宮城県沖M6以降、「最新7日間」の関東のN=の値が減少から増加へ反転しつつある様子です。「石川県」とか「富山県」、「長野県」の値は、小笠原諸島西方沖M6.9の深発地震が発生した4月18日に増加から減少に反転していましたから、素直に状況を見れば、中部地方の微小地震は伊豆・小笠原海溝付近でのM6に対応し、関東の微小地震は宮城県沖M6に対応していたことになります。 はっきりとは言えませんが、多分、小笠原諸島西方沖は深発地震でしたから、関東平野の東方沖の海溝から沈み込む太平洋プレートの中部地方付近までの陸の地殻の下面と、太平洋プレートの上面との接触面が非常に広く、この接触面(関東から中部地方の地下に広がっている部分)を通じて太平洋プレートの西向き沈み込み圧力が中部地方の地殻を圧縮していて、それが微小地震を起こしていた可能性があると思います。ただ、中部の微小地震は明らかに震源深さが30キロ程度よりも浅いものでしたから、地殻の40キロとか50キロよりも深い所での摩擦力がより浅い所で微小地震を起こすのかという疑問が残ります。 宮城県沖M6と関東地方の地震の関係は分かりやすく、宮城県沖の緯度で太平洋プレートの西向き圧力が受け止められていたのが、宮城県沖地震が発生することでそのつっかえ棒が外れ、結果的により南側の福島県から千葉県あたりでの太平洋プレートの西向き圧力が増加したということだと思います。 全体として、311大地震前に比べて、太平洋プレートの西向き圧力が陸のプレートにより強くかかる状況になっているはずです。そして、現在、関東地方への圧力が上昇過程にありますから、これが減少に転じた時に大きな地震が起こりやすいはずです。 2020年04月20日 20時39分頃 薩摩半島西方沖 M4.6 最大震度2 上の薩摩半島西方沖は震源深さが150キロ程度の地震です。年に1回程度の頻度で発生していて、基本的にはフィリピン海プレートの沈み込みによって発生していると思われます。そのため、ほぼ同じ緯度かより緯度が高い所の伊豆・小笠原海溝付近での地震が起こりやすくなっているはずです。 「福島県」06:00頃の値 4月15日:408 4月16日:356 4月17日:362 4月18日:303 4月19日:273 4月20日:257 4月21日:276 「茨城県」06:00頃の値 4月15日:680 4月16日:615 4月17日:625 4月18日:566 4月19日:504 4月20日:447 4月21日:461 「千葉県」06:00頃の値 4月15日:332 4月16日:315 4月17日:327 4月18日:326 4月19日:287 4月20日:243 4月21日:247 「東京都」06:00頃の値 4月15日:104 4月16日:094 4月17日:100 4月18日:104 4月19日:098 4月20日:102 4月21日:110 「埼玉県」06:00頃の値 4月15日:348 4月16日:300 4月17日:302 4月18日:279 4月19日:243 4月20日:214 4月21日:231 Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値: 昨日05:30と本日05:45での比較 「最新24時間」: 「日本全国広域」:236→258(増加22) 「日本全国拡大」:231→255(増加24) 「北海道」   :015→013(減少02) 「東日本」   :146→156(増加10) 「本州中部」  :097→095(減少02) 「西日本」   :075→090(増加15) 今朝の「最新24時間」は増加の地域が目立ちます。「北海道」と「本州中部」が共に減少02ですが、非常に減少幅が小さく、全体として増加傾向にあると思えます。ただ、マップを見てみると、宮城県沖でのM6地震の余震などがかなり活発に起こっていて、地域全体での微小地震の増加とは言えないようです。そのため、比較的、内陸部でのM5程度の地震発生の可能性があると思えます。 「最新7日間」:15以上変動があった地域: 「福島県」:257→276(増加19) 「栃木県」:300→328(増加28) 「埼玉県」:214→231(増加17) 「新潟県」:163→131(減少32) 「富山県」:485→426(減少59) 「石川県」:286→260(減少26) 「山梨県」:404→376(減少28) 「長野県」:542→484(減少58) 「岐阜県」:520→461(減少59) 「大阪府」:268→285(増加17) 「奈良県」:241→256(増加15) 「福岡県」:189→204(増加15) 「佐賀県」:156→175(増加19) 「熊本県」:281→306(増加25) 「大分県」:260→281(増加21) 「宮崎県」:329→354(増加25) 「鹿児島県」:278→315(増加37) 本日は15以上の変動地域数が17で、昨日の10からかなり増えました。九州地方の「長崎県」を除いた地域が全て15以上の変動で、これが増加の原因です。基本的に伊豆・小笠原海溝から伝わる太平洋プレートの西向き圧力が増加しているためだと思われます。ただ、増加幅は20程度で小さいため、明朝までに伊豆・小笠原海溝付近で大きな浅い地震が起こる可能性はほぼないと思われます。関西を除いた西日本で明朝までにM5以上地震が起こる可能性はほぼないと思われます。関西を除くのは三河湾での地震が連続しているためです。東日本では比較的大きな地震が沿岸部などで起こる可能性はある程度あると思われます。

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