2020年4月8日 07:20現在の地震の起こり方について: 昨日の記事で、沖縄地方での微小地震が急減しているため、伊豆・小笠原付近での地震を予測しましたが、九州南部でのM4地震が2件発生してしまいました。 2020年04月07日 14時12分頃 日向灘 4.6 3 2020年04月08日 02時53分頃 薩摩半島西方沖 4.1 3 素直に考えると、確かに沖縄からより北側の九州南部へ地震頻発域が移ると予測すべきだったと反省しています。かなり、関東付近に結びつけて考える思考の歪みのようなものが自分にはあるのかも知れません。 ただ、Hi-net自動処理震源マップの「最新7日間」の「日本全国広域」で、伊豆・小笠原海溝付近のドットの分布の仕方はかなり変化しているのです。毎週日曜日のように曜日を決めて、マップを保存しておき、自分で観察してみることをやっていただけたらと思います。 なお、伊豆諸島付近での地震は確実に活発化しています。例えば、EMSCで地域名に伊豆諸島(IZU ISLANDS, JAPAN REGION)を指定し、 M6以上地震を検索すると、15件が出てきます。2004年以降のデータベースですから、2004年以降で15件、M6以上が伊豆付近で起こってきたことになるのですが、311大地震以前と以降で見ると、2004年から311大地震までで6件、以降で9件です。約7年間で6件が、約9年で9件ですから、あまりこの数自体の変化はありません。しかし、M6地震の最新のものである2019-06-04の地震のMAPのSeismicityで出てくるマップと、311大地震の直前のものである2010-05-03のそれを見ると、2019-06-04の方にドットが大幅に増えて表示されていることが分かります。両者とも1960年以降の地震を記録しているため、2010年のものは約50年分、2019年のものは約60年分であり、期間の違いそのものは20%程度ですが、ドットの量というか、ドットの数自体の違いは数倍になってしまっているからです。ただし、徐々に地震観測網の整備が進んできているため、だいたい1990年以降の地震捕捉率がそれ以前と比べて格段に高くなっていることの影響があります。 *以下は、「福島県」などのHi-net自動処理震源マップ「最新7日間」のデータの推移です。 「福島県」06:00頃の値 4月02日:343 4月03日:290 4月04日:293 4月05日:330 4月06日:348 4月07日:357 4月08日:354 「茨城県」06:00頃の値 4月02日:526 4月03日:471 4月04日:489 4月05日:533 4月06日:554 4月07日:544 4月08日:530 「千葉県」06:00頃の値 4月02日:258 4月03日:250 4月04日:268 4月05日:279 4月06日:277 4月07日:254 4月08日:243 「東京都」06:00頃の値 4月02日:148 4月03日:138 4月04日:145 4月05日:148 4月06日:148 4月07日:144 4月08日:133 「埼玉県」06:00頃の値 4月02日:242 4月03日:227 4月04日:234 4月05日:243 4月06日:238 4月07日:234 4月08日:206 関東平野の内陸部である「埼玉県」での減少28が関東付近での変動幅の最大値でした。沿岸部での変動が大きいのが通常ですから、このような変動を示すこと自体がかなり珍しいことです。なお、隣接県である「山梨県」で増加27であるため、この付近での地殻の歪みが大きくなっているように思います。 Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値: 昨日05:45と本日05:45での比較 「最新24時間」: 「日本全国広域」:286→251(減少35) 「日本全国拡大」:286→248(減少38) 「北海道」 :022→013(減少09) 「東日本」 :180→162(減少18) 「本州中部」 :119→100(減少19) 「西日本」 :093→085(減少08) 「最新7日間」:15以上変動があった地域: 「岩手県」:165→150(減少15) 「群馬県」:221→205(減少16) 「埼玉県」:234→206(減少28) 「新潟県」:119→103(減少16) 「石川県」:094→109(増加15) 「山梨県」:274→301(増加27) 「鹿児島県」:311→332(増加21) 二日続けて、「最新24時間」は全て減少でした。このように全地域が同じ変動傾向でそれが二日間続くことはかなり珍しいことです。しかも昨日よりも減少幅が大きいです。そのため、比較的内陸部でM5程度の地震が起こりやすくなっていると思います。昨日から今朝にかけては主に西日本での地震が多かったため、今朝から明朝にかけては東日本での地震が起こりやすいはずです。
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