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執筆者の写真taked65

2020年5月18日の地震の起こり方

2020年5月18日 12:40現在の地震の起こり方について: 本日、他の用事があって遅れました。 東北南部の地震発生が相変わらず止まったままです。この5月、東北地方の震度1以上地震は次のとおりです。 2020年05月06日 10時16分頃 福島県沖 4.4 3 2020年05月09日 06時35分頃 岩手県沖 4.5 3 2020年05月09日 07時24分頃 岩手県沖 3.5 1 2020年05月09日 11時48分頃 岩手県沖 3.2 1 2020年05月10日 04時19分頃 岩手県沖 3.3 1 2020年05月12日 19時02分頃 岩手県内陸北部 3.2 1 2020年05月12日 21時51分頃 宮城県沖 3.5 1 2020年05月14日 04時30分頃 岩手県沖 4.5 3 2020年05月15日 06時40分頃 宮城県沖 4.5 3 2020年05月15日 17時37分頃 青森県東方沖 3.4 1 * 2020年05月16日 01時40分頃 岩手県沖 4.5 1 *05月:11件(陸域:1件、海域:10件)(福島県以南:1件、宮城県以北:10件) 宮城県以北が10件に対し、福島県以南は1件のみで、しかも今月最初の地震です。 このことに関連して気になる点があります。 1.関東地方の海域の地震の起こり方が変化しています。この5月は、陸域多発がだんだんとなくなり、海域が多くなりつつあるのです。 2019年 01月分:36件(陸域:21件、海域:15件)*陸域÷海域=1.40 02月分:27件(陸域:10件、海域:17件)*陸域÷海域=0.59* 03月分:29件(陸域:09件、海域:20件)*陸域÷海域=0.45* 04月分:13件(陸域:05件、海域:08件)*陸域÷海域=0.63* 05月分:26件(陸域:13件、海域:13件)*陸域÷海域=1.00 06月分:35件(陸域:12件、海域:23件)*陸域÷海域=0.52* 07月分:30件(陸域:10件、海域:20件)*陸域÷海域=0.50* 08月分:10件(陸域:08件、海域:02件)*陸域÷海域=4.00 09月分:19件(陸域:09件、海域:10件)*陸域÷海域=0.90* 10月分:19件(陸域:09件、海域:10件)*陸域÷海域=0.90* 11月分:37件(陸域:20件、海域:17件)*陸域÷海域=1.18 12月分:29件(陸域:19件、海域:10件)*陸域÷海域=1.90 2020年 01月分:23件(陸域:15件、海域:08件)*陸域÷海域=1.88 02月分:24件(陸域:16件、海域:08件)*陸域÷海域=2.00 03月分:24件(陸域:09件、海域:15件)*陸域÷海域=0.60* 04月分:28件(陸域:16件、海域:12件)*陸域÷海域=1.33 05月分:13件(陸域:07件、海域:06件)*陸域÷海域=1.17*5月17日まで 2.中部地方の地震が多発しています。それも、長野県とか岐阜県であり、本州の最も中心と言っていい地点で地震が多発しています。 これについてですが、気象庁の震度データベースで1923年9月1日の関東大震災直前の地震を表示させると、震央地名に「詳細不明」として出てくる地震が数多くあるのが分かります。しかし、その地震のマップを表示させると、少なくとも半分程度は和歌山県北部の地震であることが分かります。「詳細不明」とはマグニチュードが不明なだけの様子です。1923年8月31日までの100件の内で80件程度が「詳細不明」であり、その「詳細不明」の少なくとも半分程度は和歌山県北部なのです。このことは、震度を観測した地点に「和歌山県」を指定して震度別地震回数表をさくせいさせると、1922年の11月から地震数が増加していることからも裏付けられます。 和歌山県で震度1以上を観測した回数 1922年11月:20回 1922年12月:03回 1923年01月:18回 1923年02月:07回 1923年03月:11回 1923年04月:31回 1923年05月:20回 1923年06月:28回 1923年07月:24回 1923年08月:36回 注目するべきは、関東大震災の震源地は小田原沖とされていることです。フィリピン海プレートが本州の下に沈み込んでいるのは、伊豆半島の東側の根元(小田原付近)から房総半島の南端を結ぶ相模トラフと言う浅い海溝からであり、その部分から西の、中央構造線のすぐ側(南側)で地震が頻発していたのです。また、1923年8月31日までを指定して、地震を検索させると、画面の一番下に、震央マップが表示されます。7月6日19:13以降の地震が表示されているのですが、福島県以南の関東での地震が非常に多く、また、数は少ないのですが、大きなドットであらわされている地震が九州の南東沖で起こっていることが分かります。このことから、フィリピン海プレートの神奈川県から静岡県、そして和歌山県付近までの部分に強く西向き圧力が働いていたと思えます。九州南東沖の地震は、フィリピン海プレートのより南側を西へ引っ張る力が起こしたものでしょう。 以上のことを今年5月の中部地方の地震に当てはめるとどうなるかが問題です。地殻は大きな構造線で区切られた塊と考えることが出来、その塊が動くことで大きな地震が構造線付近で起こるのです。この5月の地震は糸魚川静岡構造線付近起こっていて、かなり明瞭に東西方向の圧縮力が長野県や岐阜県あたりに働いていることを示しています。そして、この緯度はほぼ茨城県北部と同じです。茨城県北部は千葉県犬吠埼付近と同じく、311大地震以降、震源深さの浅い正断層型の地震が多発しだした地域です。311前はそういった地震は起こっていませんでした。つまり、長野県や岐阜県の地震は、いわき沖及び犬吠埼沖の大きな固着域二つからの西向き圧力を受けて起こっていると思えます。 3.九州地方でのこの5月の地震が次のようになっていて、薩摩半島西方沖M6以降は、九州南端付近の地震ばかりになっていて、1923年関東大震災前の九州での地震の起こり方に比較的似て来ていること。 2020年05月03日 18時17分頃 佐賀県北部 3.2 2 2020年05月03日 20時54分頃 薩摩半島西方沖 6.0 3 2020年05月03日 21時01分頃 薩摩半島西方沖 4.7 2 2020年05月05日 06時05分頃 熊本県球磨地方 2.2 1 2020年05月05日 06時33分頃 トカラ列島近海 2.0 1 2020年05月05日 20時43分頃 トカラ列島近海 2.9 2 2020年05月08日 11時07分頃 種子島近海 3.0 1 2020年05月09日 17時10分頃 日向灘 3.2 1 2020年05月13日 13時39分頃 日向灘 3.6 2 2020年05月17日 04時00分頃 種子島近海 3.0 2 中部地方の地震、特に長野県の地震はかなりよく起こるものです。しかし、そのことは単によく起こるということではなく、本州全体、または日本列島全体にかかる力の変動を反映したものであり、例えば、2016年4月の熊本地震前と後では、2016年3月に10件と言う多発であり、1月5件、2月3件から見て大幅増加していました。 全体を併せて、関東内陸部の大きな活断層での地震がかあり起こりやすくなっているということです。特に、東北南部での地震の減少は顕著であり、いわき沖の大きな固着域からの西向き圧力によるかなり大きな地震が関東内陸部で起こりやすくなっているはずです。本日正午過ぎに宮城県沖でM5が発生してしまいましたが、宮城県沖地震は徐々にMが大きくなっていて、かなり、関東内陸部での地震が発生しやすくなっていると思えます。 日別の岐阜県飛騨地方+長野県中部地震の数: 4月22日:05件 4月23日:16件 4月24日:10件(3日間移動合計:31件) 4月25日:08件(3日間移動合計:34件) 4月26日:14件(3日間移動合計:32件) 4月27日:06件(3日間移動合計:28件) 4月28日:03件(3日間移動合計:23件) 4月29日:01件(3日間移動合計:09件) 4月30日:02件(3日間移動合計:06件) 5月01日:00件(3日間移動合計:03件) 5月02日:00件(3日間移動合計:02件) 5月03日:02件(3日間移動合計:02件) 5月04日:00件(3日間移動合計:02件) 5月05日:01件(3日間移動合計:03件) 5月06日:01件(3日間移動合計:02件) 5月07日:00件(3日間移動合計:02件) 5月08日:02件(3日間移動合計:03件) 5月09日:00件(3日間移動合計:02件) 5月10日:00件(3日間移動合計:02件) 5月11日:00件(3日間移動合計:00件) 5月12日:00件(3日間移動合計:00件) ここから、岐阜県飛騨地方+長野県中部の合計数: 5月13日:14件(3日間移動合計:14件) 5月14日:05件(3日間移動合計:19件) 5月15日:05件(3日間移動合計:24件) 5月16日:00件(3日間移動合計:10件) 5月17日:00件(3日間移動合計:05件) 「福島県」06:00頃の値 5月12日:349(前日との差:増加10) 5月13日:383(前日との差:増加34) 5月14日:368(前日との差:減少15) 5月15日:373(前日との差:増加05) 5月16日:372(前日との差:減少01) 5月17日:385(前日との差:増加13) 5月18日:397(前日との差:増加12) 「茨城県」06:00頃の値 5月12日:628(前日との差:減少20) 5月13日:629(前日との差:増加01) 5月14日:586(前日との差:減少43) 5月15日:585(前日との差:減少01) 5月16日:558(前日との差:減少27) 5月17日:574(前日との差:増加16) 5月18日:576(前日との差:増加02) 「千葉県」06:00頃の値 5月12日:353(前日との差:減少24) 5月13日:310(前日との差:減少43) 5月14日:286(前日との差:減少24) 5月15日:291(前日との差:増加05) 5月16日:274(前日との差:減少17) 5月17日:268(前日との差:減少06) 5月18日:264(前日との差:減少04) 「東京都」06:00頃の値 5月12日:206(前日との差:減少15) 5月13日:164(前日との差:減少42) 5月14日:146(前日との差:減少18) 5月15日:136(前日との差:減少10) 5月16日:132(前日との差:減少04) 5月17日:142(前日との差:増加10) 5月18日:154(前日との差:増加12) 「埼玉県」06:00頃の値 5月12日:288(前日との差:減少11) 5月13日:248(前日との差:減少42) 5月14日:218(前日との差:減少30) 5月15日:214(前日との差:減少04) 5月16日:204(前日との差:減少10) 5月17日:219(前日との差:増加15) 5月18日:231(前日との差:増加12) Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値: 昨日05:45→本日05:45での比較 「最新24時間」:ーーーーーーーー(本日の変化:昨日の変化:一昨日の変化) 「日本全国広域」:375→367(減少008:減少087:減少089) 「日本全国拡大」:372→365(減少007:減少087:減少089) 「北海道」   :019→013(減少006:増減な し:増加010) 「東日本」   :264→245(減少019:減少103:減少095) 「本州中部」  :197→193(減少004:減少113:減少091) 「西日本」   :096→117(増加021:増加005:増加002) 西日本での増加がある以外は小幅な減少です。そのため、内陸部でのM5以上地震が明朝までに起こる可能性はあまりないと思います。ただ、明日以降は非常に危ないと思います。 「長野県」、「最新7日間」の増加幅の変動 ==========05:45頃の値=前日との差(「前日との差」の値の変動値) 4月24日:1064=0567 4月25日:2395=1331(+764) 4月26日:3651=1256(ー75) 4月27日:4843=1192(ー64) 4月28日:6401=1558(+366) 4月29日:7260=0859(ー699) 4月30日:7977=0717(ー142) 5月01日:6836=1141(+424) 5月02日:6132=0704(ー437) 5月03日:5603=0529(ー175) 5月04日:4649=0954(+425) 5月05日:3983=0666(ー288) 5月06日:3775=0208(ー458) 5月07日:3730=0045(ー163) 5月08日:3340=0390(+345) 5月09日:3105=0235(ー155) 5月10日:2731=0374(ー139) 5月11日:2387=0344(ー30) 5月12日:2085=0302(ー42) 5月13日:1848=0237(ー65) 5月14日:2107=0259(+22) 5月15日:3150=1043(+784) 5月16日:3698=0548(ー495) 5月17日:3881=0183(ー365) 5月18日:3958=0077(ー106) 「最新7日間」:15以上変動があった地域: 「富山県」:3844→3923(増加79) 「石川県」:3722→3796(増加74) 「長野県」:3881→3958(増加77) 「岐阜県」:3886→3964(増加78) 「京都府」:171→195(増加24) 「大阪府」:332→355(増加23) 「兵庫県」:241→259(増加18) 「福岡県」:187→206(増加19) 「熊本県」:301→345(増加44) 「大分県」:277→326(増加49) 「宮崎県」:386→438(増加52) 「鹿児島県」:383→413(増加30) 本日5月18日12:00に起こった宮城県沖地震M5は昨日書いたおとりでした。本日は、「最新7日間」で15以上の変動が関東では出ていません。しかしながら、いわき沖でのかなり大きな地震が起こる可能性は高く、また、関東内陸部での大きな地震が起こる可能性も高くなっています。

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