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執筆者の写真taked65

2020年5月5日の地震の起こり方

2020年5月5日 08:25現在の地震の起こり方について: 東北地方の地震が4月30日に青森県東方沖M5.0があった以降、発生していません。襟裳岬沖にある襟裳海山と犬吠埼南東沖にある鹿島第1海山に日本海溝付近の太平洋プレートの西向き沈み込み圧力がかなりの程度集中し、その中間の地域である東北の地盤に太平洋プレートの西向き圧力がかからないため地震発生が止まっているものと思われます。 襟裳海山に東北北部の太平洋プレートの西向き圧力がかかっていることは、4月23日長野県中部M5.5以降の次のような東北地方の地震の起こり方を見ても分かります。 2020年04月24日 04時52分頃 青森県東方沖 5.0 3 2020年04月25日 14時03分頃 秋田県内陸南部 1.8 1 2020年04月27日 22時24分頃 福島県沖 4.5 1 2020年04月28日 05時19分頃 宮城県沖 3.7 1 2020年04月28日 12時57分頃 青森県津軽南部 2.8 1 2020年04月28日 19時31分頃 福島県沖 4.2 2 2020年04月29日 18時25分頃 岩手県沖 3.7 2 2020年04月30日 12時15分頃 青森県東方沖 5.0 3 襟裳海山の緯度に近い青森県での地震が8件中3件もあり、しかもM5以上はどちらも青森県東方沖です。このため、宮城県以北の太平洋プレートの沈み込み圧力が襟裳海山に集中しているものと思います。なお、襟裳海山は関東から東北地方の下へ太平洋プレートが沈み込む海溝である日本海溝と、北海道の下へ太平洋プレートが沈み込む千島海溝の接合点でもあります。宮城県牡鹿半島沖で311大地震のプレート間が最も大きく滑ったとされていて、宮城県あたりを中間点として、その以北が北日本、以南を東日本と見ることで、太平洋プレートの本州に対する力のかかり方を想像しやすくなると思います。 4月23日の長野県中部地震M5.5の場合は、中部地方での地震が 2020年04月13日 19時16分頃 長野県北部 3.8 4 地震空白期間:8日間(4月14日から4月21日) 2020年04月22日 02時26分頃 長野県中部 3.8 3 となっていて、8日間の地震発生がない期間がありました。中部地方は、しかしながら、比較的地震発生がない期間が長く続くことがあり、事前に予知に至りませんでした。東北は、中部に比べると、地震発生頻度がずっと高く、このまま震度1以上地震の発生が止まったままですと、周囲でかなり大きな地震になる可能性があります。最も可能性があるのが奥尻島付近であり、その次が東北の日本海側で日本海東縁歪み集中帯と言われる地域だと思います。なお、東北南部は 2019年6月18日 22時22分ごろ 山形県沖 M6.8 最大震度6強 が既に発生しているため、東北南部での発生可能性はかなり小さいと思います。 日別の長野県中部地震の数: 4月22日:05件 4月23日:16件 4月24日:10件 4月25日:08件 4月26日:14件 4月27日:06件 4月28日:03件 4月29日:01件 4月30日:02件 5月01日:00件 5月02日:00件 5月03日:02件 5月04日:00件 「福島県」06:00頃の値 4月29日:302(前日との差:増加17) 4月30日:315(前日との差:増加13) 5月01日:304(前日との差:減少11) 5月02日:328(前日との差:増加24) 5月03日:325(前日との差:減少03) 5月04日:333(前日との差:増加08) 5月05日:338(前日との差:増加05) 「茨城県」06:00頃の値 4月29日:596(前日との差:増加21) 4月30日:615(前日との差:増加19) 5月01日:526(前日との差:減少89) 5月02日:516(前日との差:減少10) 5月03日:504(前日との差:減少12) 5月04日:506(前日との差:増加02) 5月05日:560(前日との差:増加54) 「千葉県」06:00頃の値 4月29日:363(前日との差:減少03) 4月30日:372(前日との差:増加09) 5月01日:297(前日との差:減少75) 5月02日:274(前日との差:減少23) 5月03日:274(前日との差:増減なし) 5月04日:272(前日との差:減少02) 5月05日:318(前日との差:増加46) 「東京都」06:00頃の値 4月29日:227 4月30日:224 5月01日:147 5月02日:135 5月03日:142 5月04日:150 5月05日:149 「埼玉県」06:00頃の値 4月29日:205 4月30日:206 5月01日:215 5月02日:225 5月03日:210 5月04日:197 5月05日:213 Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値: 昨日05:45と本日05:45での比較 「最新24時間」:ーーーーーーーー(本日の変化:昨日の変化:一昨日の変化) 「日本全国広域」:483→509(増加026:減少042:増加120) 「日本全国拡大」:476→503(増加027:減少045:増加119) 「北海道」   :009→009(増減 なし:減少001:減少001) 「東日本」   :382→405(増加023:減少045:増加094) 「本州中部」  :315→308(減少007:減少045:増加092) 「西日本」   :093→100(増加007:増加004:増加021) 「最新24時間」で「東日本」と「本州中部」の変化方向が逆になりました。今までは長野県中部の微小地震が圧倒的に多く、それが「東日本」と「本州中部」の両方の地域に含まれているため、この二つの地域は同一方向に動いていましたが、昨日の千葉県北東部M5.5で「東日本」での微小地震がかなり多くなったため、変化方向が「東日本」では増加、「本州中部」では長野県中部地震の減衰に伴って減少となった様子です。但し、「本州中部」の減少幅は昨日の減少幅45と比べてずっと小さいため、依然として微小地震がかなり数起こっていることになります。背景にあるのは、日本列島全体に太平洋プレートの西向き圧力が大きくかかりつつあることだと思います。 どこも変動幅がかなり小さいため、全国的に内陸部でM5以上が明朝までに起こる可能性はほぼないと思います。 「長野県」、「最新7日間」の増加幅の変動 ==========05:45頃の値=前日との差(「前日との差」の値の変動値) 4月24日:1064=0567 4月25日:2395=1331(+764) 4月26日:3651=1256(ー75) 4月27日:4843=1192(ー64) 4月28日:6401=1558(+366) 4月29日:7260=0859(ー699) 4月30日:7977=0717(ー142) 5月01日:6836=1141(+424) 5月02日:6132=0704(ー437) 5月03日:5603=0529(ー175) 5月04日:4649=0954(+425) 5月05日:3983=0666(ー288) 「前日との差」の値の変動値が依然としてかなり大きいままです。この値が大きいことは、「長野県」の地域で地盤に係る力が増減をかなりの幅で繰り返していることを表しているはずで、本州付近での大きな地震が起こりやすくなっていると思います。 「最新7日間」:15以上変動があった地域: 「茨城県」:506→560(増加54) 「栃木県」:345→372(増加27) 「群馬県」:173→188(増加15) 「埼玉県」:197→213(増加16) 「千葉県」:272→318(増加46) 「富山県」:4608→3935(減少673) 「石川県」:4456→3782(減少674) 「山梨県」:1159→1052(減少107) 「長野県」:4649→3983(減少666) 「岐阜県」:4633→3962(減少671) 「静岡県」:247→263(増加16) 「愛知県」:249→267(増加18) 「山口県」:105→084(減少21) 「大分県」:314→296(減少18) 「鹿児島県」:372→391(増加19) 「沖縄県」:193→163(減少30) 最大の増加幅は「茨城県」増加54ですが、これは昨日の千葉県北東部地震の震源域が含まれているためです。そのため、この二日間程度のM5以上地震の前兆とはなりません。 「山口県」、「大分県」での減少が関東地方の伊豆諸島付近のM7以上地震の前兆である可能性があると思います。Hi-net自動処理震源マップの「最新30日間」、「日本全国広域」を見ると、房総半島の南端の南東沖合から南南東方向に北緯31度付近まで伸びる浅い地震の帯が分かります。M3程度の赤いドットが6個程度並んでいて、以前はなかったことです。これが伊豆諸島での大きな地震の前兆である可能性が高いと思います。

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