2020年6月01日 11:00現在の地震の起こり方について: 今朝6月1日06:02に茨城県北部M5.3、震源深さ約100km、正断層型で東西方向に弾く力が働いたものだと思われる地震が起こり、09:33に薩摩半島西方沖M4.3、震源深さ約10キロ、横ずれ型で東西方向に押す力があるものが発生しました。両方とも最大震度4でした。 今朝の茨城県北部M5.3、震源深さ約100kmはどちらかと言えば茨城県中部と言っていい位置で起こっています。霞ケ浦のすぐ上側で起こっています。Hi-net自動処理震源マップの「茨城県」、「最新30日間」で見ると、比較的珍しい地震であることが分かります。つまり、M5を表す大きなドットがあり、周囲には微小地震がほとんど起こっていません。気象庁の震度データベースで震源深さが90キロよりも深く、M5以上の茨城県北部、茨城県南部の地震を検索すると、1919年1月1日から今年5月30日までで次の3件しか発生がありません。 1982年11月20日茨城県北部M5.0 1949年10月25日茨城県北部M5.2 1929年08月16日茨城県北部M5.2 上の3件ともはっきりと茨城県北部と分かる位置で起こっています。最も緯度が南のものが1929年08月16日で、それでも霞ケ浦からかなり北に離れた位置であるため、今朝の地震は100年で1回程度のかなり珍しい地震である可能性が高いと思います。関東南部に近い位置であるため、今後、霞ケ浦西方とか、東京湾北部などで地震が起こりやすくなったはずです。つまり、1923年の関東大震災当時とかなり関東平野に係る圧力の具合が似通って来ている可能性です。ただし、1923年の時は主にフィリピン海プレートが動いたはずで、今回は太平洋プレートが動いて大地震が起こるはずです。 太平洋プレートが動いて日本での大地震が起こるとは、北海道、東北、関東、そして、関西あたりまでの陸域でどんどんとかなり大きな地震が起こり続けることを意味しているため、扇状地に発達した大都市部からそうではない比較的小規模な地方都市への移転をなるべく進めるべきだと思います。 昨日の記事で、北関東でのM5以上地震と書いていたように今朝の地震が発生したのですが、予測とかなり異なっています。自分は、栃木県と群馬県境での地震を予測していたのですが、この地域で大きな地震が起こるためにはより東西方向の圧縮力が大きくなる必要があるのかも知れません。そうすると、やはり、東京湾北部などのより関東東部に近い所での地震が先に発生して、その後に桐生市・太田市周辺付近の内ノ籠断層(うちのこもり断層)での地震となるのかも知れません。 薩摩半島西方沖地震が今朝は連続しています。10:00までに3件発生がありました。震度1以上を観測しない地震も薩摩半島西方沖でかなり頻発していて、ほどどれもが横ずれ型の東西方向に押す力で起こっているものの様子です。そのため、伊豆海溝付近から西へ押す力が卓越して働いているものと思えます。 なお、5月3日にもM6.0とM4.7が連続しました。 2020年05月03日 20時54分頃 薩摩半島西方沖 6.0 3 2020年05月03日 21時01分頃 薩摩半島西方沖 4.7 2 この地震の後、次のような地震が発生しています。 2020年05月04日 22時07分頃 千葉県北東部 5.5 4 2020年05月06日 01時57分頃 千葉県北西部 5.0 4 ただ、薩摩半島西方沖地震の起こり方が多少変化しています。今朝はM4.3で最大震度4、5月3日はM6.0で最大震度3です。これは陸域からの距離が異なるためで、5月3日の地震は明確に中央構造線よりも北側(西側)で起こったものでしたが、今朝は中央構造線の南側(東側)の陸域のすぐそばで起こったものです。ここでの中央構造線とは、大分県から熊本県を通った構造線が南西諸島沿いに延びているものです。緯度としては、ほぼ桜島と同じ緯度なので、桜島での比較的大きな噴火が今後24時間以内に起こると思われます。口永良部島での噴火も起こりやすいと思います。どちらにしろ、太平洋プレートの西向き圧力増加によって起こっているものです。5月4日の時は中央構造線の北側でしたが、今朝は南側ですから、関東の中央構造線の南側での地震の前兆である可能性があります。 *日別の岐阜県飛騨地方+長野県中部地震の数: 5月25日:01件(3日間移動合計:01件) 5月26日:02件(3日間移動合計:03件) 5月27日:02件(3日間移動合計:05件) 5月28日:00件(3日間移動合計:04件) 5月29日:09件(3日間移動合計:11件) 5月30日:05件(3日間移動合計:14件) 5月31日:01件(3日間移動合計:15件) 「福島県」06:00頃の値 5月26日:311(前日との差:増加27) 5月27日:330(前日との差:増加19) 5月28日:365(前日との差:増加35) 5月29日:379(前日との差:増加14) 5月30日:345(前日との差:減少34) 5月31日:346(前日との差:増加01) 6月01日:328(前日との差:減少18) 「茨城県」06:00頃の値 5月26日:512(前日との差:増加43) 5月27日:540(前日との差:増加28) 5月28日:569(前日との差:増加29) 5月29日:588(前日との差:増加19) 5月30日:555(前日との差:減少33) 5月31日:562(前日との差:増加07) 6月01日:542(前日との差:減少20) 「千葉県」06:00頃の値 5月26日:268(前日との差:増加14) 5月27日:283(前日との差:増加15) 5月28日:290(前日との差:増加07) 5月29日:288(前日との差:減少02) 5月30日:284(前日との差:減少04) 5月31日:289(前日との差:増加05) 6月01日:291(前日との差:増加02) 「東京都」06:00頃の値 5月26日:174(前日との差:増加12) 5月27日:172(前日との差:減少02) 5月28日:175(前日との差:増加03) 5月29日:169(前日との差:減少06) 5月30日:160(前日との差:減少09) 5月31日:160(前日との差:増減なし) 6月01日:150(前日との差:減少10) 「埼玉県」06:00頃の値 5月26日:308(前日との差:増加37) 5月27日:323(前日との差:増加15) 5月28日:332(前日との差:増加09) 5月29日:330(前日との差:減少02) 5月30日:314(前日との差:減少16) 5月31日:286(前日との差:減少28) 6月01日:263(前日との差:減少23) 今朝の値はどれも06:00の値です。茨城県北部M5.2の直前の値でしたが、あまりそれらしい変動は出ていません。これは、震源深さが100キロとされるかなり深い地震であったためです。震源深さが深いと、微小地震が仮にあってもあまり検知されませんし、地温が高いため、岩盤が軟らかく、微小地震が発生しにくいのです。そのため、震度1以上地震の起こり方の変化を見て、予測をすることになります。 Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」のN=の値: 昨日05:30→本日05:45での比較 「最新24時間」:ーーーーーーーー(本日の変化:昨日の変化:一昨日の変化) 「日本全国広域」:610→571(減少039:減少065:増加228) 「日本全国拡大」:604→569(減少035:減少066:増加226) 「北海道」 :017→021(増加004:増加008:減少008) 「東日本」 :496→456(減少043:減少081:増加238) 「本州中部」 :451→412(減少039:減少091:増加260) 「西日本」 :103→103(増減な し:増加013:減少009) 今朝は、変動幅が比較的小さく、判断が出来ません。変動幅が20未満程度であるなら、明朝までのM5以上地震が内陸で発生しない可能性が高いと言えるのですが、「東日本」減少43はそこまで小さくありません。また、ちょうど6時過ぎにM5地震が起こってしまったため、その影響をどう考えるかがはっきりせず、予測が付きません。 「長野県」、「最新7日間」の増加幅の変動 ==========05:45頃の値=前日との差(「前日との差」の値の変動値) 5月25日:4795=0141(ー130) 5月26日:4552=0243(+102)種子島近海4.1 5月27日:2879=1673(+1430)宮古島近海5.2、神奈川県西部4.0 5月28日:2492=0387(ー1286) 5月29日:2401=0091(ー296)岐阜県飛騨地方5.2 5月30日:2513=0112(+21) 5月31日:3191=0678(+566)十勝沖5.8 6月01日:4079=0888(+210)茨城県北部5.3 「最新7日間」:15以上変動があった地域: 「福島県」:346→328(減少18) 「茨城県」:562→542(減少20) 「栃木県」:368→347(減少21) 「埼玉県」:286→263(減少23) 「富山県」:3117→4005(増加888) 「石川県」:2981→3874(増加893) 「山梨県」:741→925(増加184) 「長野県」:3191→4079(増加888) 「岐阜県」:3170→4055(増加885) 「佐賀県」:217→234(増加17) 「鹿児島県」:488→503(増加15) 「山梨県」の増加が大きいと思います。5月30日の記事で >「山梨県」増加213であり、その近隣地域では「富山県」増加93が最大です。あり得ない変動だと思うのですが、このような結果になっています。 と書いたのですが、原因が分かりました。原因と言うか、こちらの見落としがあり、「山梨県」のマップには長野県中部の微小地震の塊の東南の端が含まれていて、その部分の増減と、今回の長野県中部及び岐阜県飛騨地方の微小地震全体の増減との関係が岐阜県飛騨地方よりで減少し、山梨県側で増加したということだと思います。 駿河湾の微小地震が増加していて、東海地震の震源域の輪郭部分を表すように北西ー南東方向に微小地震が8個程度並んでいます。 長野県中部地震の微小地震の発生領域が南東方向に拡大しているため、全体に南関東での圧力が増加しつつあると思えます。
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