8月30日頻発する茨城県地震、18:00までに震度1以上の茨城県陸域地震が5件発生。 本日8月30日に震度1以上を記録した茨城県北部地震が3件、茨城県南部地震が2件発生しています。茨城県の陸域地震が同じ日付の内に5件も起こったことは2019年12月4日以来で、この時は、茨城県北部が4件続き、その後に茨城県南部が1件起こりました。この時は、翌日である12月5日にも茨城県北部が4件発生しています。但し、この時の茨城県北部は全て震源深さが10キロよりも浅い地震でした。 本日の茨城県北部は時刻の早い順に、10キロ、60キロ、90キロと比較的深い地震が多いのです。 本日の茨城県陸域地震5件を発生順に並べると次のようになります。Mの次の1とか2の数字は最大震度です。 2020年08月30日01時51分頃 茨城県南部 M2.8 1 約40キロ 2020年08月30日07時08分頃 茨城県北部 M3.9 2 約10キロ 2020年08月30日11時43分頃 茨城県北部 M3.5 1 約60キロ 2020年08月30日14時37分頃 茨城県南部 M4.4 3 約60キロ 2020年08月30日17時59分頃 茨城県北部 M4.2 1 約90キロ 茨城県南部地震はどれも震源深さが40キロから60キロ程度の深さで、本日の地震は特に異常なものではありません。但し、茨城県北部の地震で比較的深い地震が同時に起こっていることや、マグニチュードが午前中はM4よりも小さく、午後はM4よりも大きくなっていること、そして、茨城県南部と北部がほぼ交互に起こっていることから、茨城県陸域で急激に太平洋プレートの沈み込みが起こっていると思えます。 実を言うと、この8月の関東地方の地震の起こり方は前半から異常でした。8月前半の震度1以上地震12件の内、M4以上が8件もあったのです。12件中67%がM4以上地震でした。通常、M4以上の割合は30%前後で、40%以上になることはめったにありません。月別の集計で40%以上だった前回の例は2019年10月で、震度1以上地震が19件で、その内M4以上が9件の47%でした。この2019年10月の前半の集計は震度1以上が09件中、M4以上が5件で、それでも56%でしたから、この8月の67%は相当に高い比率です。 また、8月の前半は千葉県地震が頻発し、茨城県地震があまり発生しませんでした。まだ9月になっていず、8月30日20:00現在までの集計ですが、後半は本日の茨城県地震頻発で、ちょうど前半と逆の関係になりました。 ====:千葉県ー茨城県 8月前半: 7件 - 3件 8月後半: 2件 - 7件 合計 9件 - 10件 関東地方は、東北や九州に比べてプレート構造が複雑で、地震予測は今まで外してばかりでした。そのため、今回もあくまで参考にこんな可能性もあるということで理解をしていただきたいのですが、次のような解釈が可能だと思います。 1.8月前半のM4以上の頻発は、関東平野へ太平洋プレートの圧力が強くかかったことを示している。 2.本日8月30日の茨城県陸域地震の5回連続は、震源深さの関係から、いよいよ関東平野の下で太平洋プレートの沈み込みが本格化し始めたことを示している。 つまり、前半は太平洋プレートからの西向き圧力が関東付近の陸のプレート全体にかかり、主に関東平野の南部である千葉県付近の陸のプレート内部が圧縮されて、地震が起こっていた。それがこの8月30日になり、関東平野の北部である茨城県陸域で太平洋プレートが沈み込みを始めたと解釈できます。 以上の前提で、今後どうなるかを予測すると、次のような可能性があると思えます。 1.中央構造線の北側である茨城県地震(茨城県沖、茨城県北部、茨城県南部)で比較的大きな地震が起こる。多分、M6程度まで。つまり、まだ茨城県付近での太平洋プレートの西向き圧力が解消されていず、引き続きより大きな地震が起こると考える。 2.8月前半に千葉県東方沖が頻発し、本日8月30日に茨城県陸域地震が頻発しているので、今後近いうちに千葉県地震で比較的大きな地震が起こる。つまり、千葉県(南関東)と茨城県(北関東)で交互に地震が起こっていると考える。 3.東京湾北部付近(千葉県北西部付近)で比較的大きな地震が起こる。茨城県や千葉県で地震が起こった結果、より西側の東京湾付近で圧力が高まっている。更に、東京湾北部付近は、フォッサマグナの東側の境界線である柏崎千葉構造線が中央構造線と交差している地域でもあり、その意味でも比較的大きな地震が起こりやすい。ここで言う東京湾北部とは埼玉県の岩槻付近を含む。つまり、8月前半の千葉県東方沖地震と8月30日の茨城県地震の緯度で見た中間点が東京湾北部あたりになるため。
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