12月22日、14:30現在での地震の起こり方について:
関東地方での震度1以上地震の発生が
2019年12月19日 09時23分頃 茨城県沖 4.2 3
以来止まっています。既にまる3日、72時間以上止まったままです。11月は37件、12月は24件の発生があったため、急激にブレーキがかかった状態であり、大きな地震が起こりやすいと思います。特に、最新の陸域地震は
2019年12月11日 12時33分頃 茨城県北部 3.0 1
であり、既に10日間以上発生が止まったままです。
一昨日からの地震は
2019年12月19日 04時15分頃 青森県西方沖 3.7 1
2019年12月19日 09時23分頃 茨城県沖 4.2 3
2019年12月19日 15時21分頃 青森県東方沖 5.5 5弱
2019年12月20日 05時28分頃 種子島近海 4.5 2
2019年12月20日 13時51分頃 長野県南部 2.7 1
2019年12月20日 14時09分頃 静岡県中部 2.6 1
2019年12月20日 18時31分頃 奄美大島近海 4.3 3
2019年12月21日 00時22分頃 宮城県沖 4.0 1
2019年12月21日 07時44分頃 秋田県沿岸北部 2.9 2
2019年12月21日 12時00分頃 宮城県沖 4.1 1
であり、10件の内、東北地方が5件、50%も起こっているため、関東での地震が起こりやすくなっているはずです。東北での地震の全てが北部でのものであるため、東北南部(福島あたり)での地震が最も起こりやすくなっているはずです。
Hi-net自動処理震源マップ、「最新24時間」は減少傾向ですが、変動幅は小さいです。「最新7日間」で見ても、大きな変動はなく、こう着状態が継続しています。マップのドットの分布をみると、この数日で、比較的沖合にドットが表示されていて、しかも、震源深さが100キロ程度のものが起こっています。本来、海のプレートの沈み込みが起こっていないところでの地震ですから、日本付近一帯でのプレートの動きがこの数日でかなり大きくなっているように思えます。
8月の関東での地震数減少について、7月28日に三重県南東沖でM6.6、8月4日に福島県沖でM6.4が発生しています。この二つの地震の為に、前者ではフィリピン海プレートが、後者では太平洋プレートがそれぞれ大きな固着域に強く固定されることになり、それがその後の関東での地震数減少を招くことになったと考えられます。
また、西ノ島の噴火活動がこの12月から活発で、前回の活動期であった2017年4月20日から8月11日までのそれを上回るマグマの噴出になっているということです。西ノ島の噴火活動は太平洋プレートの沈み込み活動によって起こっているため、噴火活動の活発化はプレート沈み込みの活発化と同期しているか、又は、遅行指標と考えられます。
以上の二つのことを合わせて考えて、日本付近のM5以上地震の起こり方について、これら二つの活動との関係を簡単に検証してみました。
まず、西ノ島の2017年4月20日から8月11日の活動期は、ある程度実際に活動が始まる前にプレートの沈み込みが進んでいる必要があり、そのため、2017年の1月からM5以上地震を集計し、集計数が多くなった段階から太平洋プレートの沈み込みが活発化したと推定することにしました。西ノ島の噴火ですから、噴火活動に直接関係があるのは伊豆・小笠原海溝での沈み込みですが、まず太平洋プレートの沈み込み海溝の長さは1万キロメートルを軽く超すほどの長さがあり、日本付近の5千キロメートル程度はほぼ一体として動いていると見るべきだと思いますので、千島海溝からマリアナ海溝までのM5以上地震数を集計しました。更に、そもそも、こういった集計をする意味は、日本で大きな地震が起こる条件を見つけるためですから、日本全体のM5以上地震数の集計を合わせてあります。結果的に、この集計は失敗でした。理由は、伊豆・小笠原でのM5以上地震を見るだけでは、地震捕捉率が余りにも低いことです。島嶼部であり、しかもかなり島々が互いに離れてしまっているため、M5以上地震が近隣で起こっても、その大半が震度1以上地震になっていない様子です。ただ、幾つか言えることがあります。
次に、今年7月28日三重県南東沖でM6.6、8月4日福島県沖でM6.4と、8月から10月までの関東地方の地震数減少との関係ですが、こちらはかなり明瞭に関係性を示すことが出来たように思えます。
以下が元データです。集計から分かることは、それぞれの次に記載します。
2017年1月5日 0時44分ごろ 福島県沖 5.3 4
2017年1月5日 2時53分ごろ 福島県沖 5.8 4
2017年1月11日 1時22分ごろ 小笠原諸島西方沖 5.1 1
2017年1月26日 17時06分ごろ 岩手県沖 5.1 3
2017年1月28日 22時40分ごろ 秋田県内陸南部 5.0 3
01月計:5件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:0件、日本海溝:3件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:0件)
2017年2月11日 6時05分ごろ 福島県沖 5.2 3
2017年2月19日 18時19分ごろ 千葉県東方沖 5.4 4
2017年2月28日 16時49分ごろ 福島県沖 5.6 5弱
02月計:3件(太平洋プレート:3件)(千島海溝:0件、日本海溝:3件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:0件)
2017年3月2日 23時53分ごろ 日向灘 5.2 4
2017年3月12日 3時49分ごろ 薩摩半島西方沖 5.1 3
2017年3月12日 4時57分ごろ 福島県沖 5.3 4
2017年3月25日 1時43分ごろ 沖縄本島近海 5.1 3
2017年3月28日 7時31分ごろ 北海道南西沖 5.0 1
03月計:5件(太平洋プレート:1件)(千島海溝:0件、日本海溝:1件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:2件)
2017年4月20日 20時42分ごろ 択捉島南東沖 5.0 2
2017年4月23日 15時37分ごろ サハリン南部付近 5.2 2
2017年4月29日 21時32分ごろ 大隅半島東方沖 5.7 3
2017年4月30日 23時42分ごろ 十勝地方南部 5.5 4
04月計:4件(太平洋プレート:3件)(千島海溝:3件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:1件)
2017年5月9日 10時54分ごろ 宮古島近海 6.4 3
2017年5月9日 11時06分ごろ 宮古島近海 5.0 1
2017年5月10日 4時16分ごろ 宮古島北西沖 5.0 2
2017年5月15日 16時05分ごろ 奄美大島近海 5.3 2
2017年5月22日 20時01分ごろ 北海道東方沖 5.6 3
2017年5月27日 22時50分ごろ 福井県沖 5.0 2
2017年5月30日 15時20分ごろ 宮古島近海 5.4 1
05月計:7件(太平洋プレート:1件)(千島海溝:1件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:5件)
2017年6月3日 2時26分ごろ 宮古島近海 5.4 1
2017年6月5日 3時46分ごろ 硫黄島近海 5.0 1
2017年6月13日 23時32分ごろ 小笠原諸島西方沖 5.2 2
2017年6月20日 23時27分ごろ 豊後水道 5.0 5強
2017年6月22日 11時42分ごろ 択捉島南東沖 5.1 1
2017年6月25日 7時02分ごろ 長野県南部 5.7 5強
2017年6月28日 21時07分ごろ 北海道東方沖 5.7 3
2017年6月30日 23時04分ごろ 宮古島北西沖 5.0 3
06月計:8件(太平洋プレート:3件)(千島海溝:2件、日本海溝:件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:2件)
2017年7月1日 23時45分ごろ 胆振地方中東部 5.3 5弱
2017年7月11日 11時56分ごろ 鹿児島湾 5.2 5強
2017年7月13日 4時49分ごろ 日本海西部 6.3 1
2017年7月18日 8時34分ごろ アリューシャン列島 7.8 1
2017年7月20日 9時11分ごろ 福島県沖 5.6 4
2017年7月24日 0時36分ごろ 三陸沖 5.7 2
2017年7月26日 19時33分ごろ 奄美大島近海 5.6 2
2017年7月28日 8時59分ごろ 鳥島近海 5.6 1
2017年7月28日 16時16分ごろ 茨城県沖 5.0 1
2017年7月30日 21時45分ごろ 関東東方沖 5.1 1
2017年7月31日 6時01分ごろ 千島列島 5.4 1
07月計:11件(太平洋プレート:7件)(千島海溝:2件、日本海溝:4件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:0件)
2017年8月2日 2時02分ごろ 茨城県北部 5.5 4
2017年8月4日 20時19分ごろ 西表島付近 5.3 3
2017年8月8日 14時49分ごろ 沖縄本島近海 5.0 3
2017年8月13日 3時23分ごろ 種子島南東沖 5.1 2
2017年8月16日 21時51分ごろ 奄美大島北西沖 5.7 2
08月計:5件(太平洋プレート:0件)(千島海溝:0件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:4件)
2017年9月8日 2時27分ごろ 小笠原諸島西方沖 6.1 3
2017年9月8日 22時23分ごろ 秋田県内陸南部 5.3 5強
2017年9月10日 17時44分ごろ 浦河沖 5.7 4
2017年9月12日 2時35分ごろ 硫黄島近海 5.9 1
2017年9月20日 5時18分ごろ 福島県沖 5.3 3
2017年9月21日 1時37分ごろ 三陸沖 5.9 2
2017年9月23日 8時49分ごろ 鳥島近海 5.3 1
2017年9月27日 5時22分ごろ 岩手県沖 6.0 4
09月計:8件(太平洋プレート:7件)(千島海溝:1件、日本海溝:3件、伊豆・小笠原海溝:3件、琉球海溝:0件)
2017年10月1日 6時08分ごろ 小笠原諸島西方沖 5.4 1
2017年10月6日 17時00分ごろ 福島県沖 6.0 2
2017年10月6日 23時56分ごろ 福島県沖 5.9 5弱
2017年10月12日 15時12分ごろ 福島県沖 5.1 2
2017年10月19日 18時02分ごろ 奄美大島北東沖 5.6 3
2017年10月24日 6時26分ごろ 北海道東方沖 5.4 1
2017年10月30日 8時15分ごろ 台湾付近 5.3 1
10月計:7件(太平洋プレート:5件)(千島海溝:1件、日本海溝:3件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:2件)
2017年11月3日 12時45分ごろ 十勝沖 5.1 4
2017年11月9日 16時42分ごろ 八丈島東方沖 6.1 1
2017年11月13日 7時24分ごろ 三陸沖 5.7 2
2017年11月15日 14時29分ごろ 朝鮮半島南部 5.5 2
2017年11月16日 18時43分ごろ 八丈島東方沖 6.2 3
2017年11月24日 3時02分ごろ 奄美大島近海 5.2 1
2017年11月30日 7時32分ごろ 択捉島付近 5.2 1
11月計:7件(太平洋プレート:5件)(千島海溝:2件、日本海溝:1件、伊豆・小笠原海溝:2件、琉球海溝:1件)
2017年12月2日 5時48分ごろ 浦河沖 5.0 3
2017年12月6日 0時13分ごろ 長野県中部 5.2 4
2017年12月16日 2時58分ごろ 岩手県沖 5.4 4
2017年12月20日 2時52分ごろ 八丈島東方沖 5.0 1
12月計:4件(太平洋プレート:2件)(千島海溝:0件、日本海溝:1件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:0件)
年計:74件(太平洋プレート:41件)(千島海溝:12件、日本海溝:19件、伊豆・小笠原海溝:10件、琉球海溝:17件)
1月1日から4月19日までの合計:
13件(太平洋プレート:8件)(千島海溝:0件、日本海溝:7件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:2件)(その他:3件)(陸域:1件)
西ノ島の活動期(2017年4月20日から8月11日)合計:
33件(太平洋プレート:14件)(千島海溝:8件、日本海溝:4件、伊豆・小笠原海溝:2件、琉球海溝:9件)(その他:10件)(陸域:4件)
8月12日から12月末までの合計:
28件(太平洋プレート:19件)(千島海溝:4件、日本海溝:8件、伊豆・小笠原海溝:7件、琉球海溝:6件)(その他:3件)(陸域:2件)
上にあるように、西ノ島の活動が始まる前の約110日間での伊豆・小笠原での地震数は1件のみですし、活動期の約110日でも2件のみです。そして、活動後の約140日間では7件なので、西ノ島の噴火活動と伊豆・小笠原でのM5以上地震数の関係性は見出すことが出来ません。ただ日本全体でのM5以上地震発生数はそれなりに捕捉率が高いはずですし、特に日本海溝での捕捉率は高いはずです。実際、先行期間で7件の発生が日本海溝からの沈み込み領域で起こっていて、西ノ島の噴火活動には広い範囲での太平洋プレートの沈み込みがあったことが分かります。特に重要だと思えることが二つあり、一つは、
2017年7月30日 21時45分ごろ 関東東方沖 5.1 1
です。これは房総半島南東沖にある三重会合点付近で起こった地震であり、鹿島第1海山などの大きな固着域に圧力がかかった結果の地震です。この地震が西ノ島の噴火活動の真っ最中と言える時期に起こったことは、今後の関東平野東方沖などの海域でのM8地震が西ノ島の噴火活動と同期する可能性が高いことを示していると思えます。
もう一つは陸域での地震です。陸域地震も西ノ島の噴火活動中に最も多く起こっていて、伊豆・小笠原での太平洋プレートの沈み込みが大きくなると、内陸でのM5以上地震が起こりやすくなっていて、西ノ島の噴火が始まると、内陸でのM5以上地震の警戒をするべきことが分かります。
なお、千島海溝での地震が先行期間ではありませんでした。ただ、千島海溝での地震も捕捉率があまり高くなく、実態をどの程度反映しているかははっきりしません。北海道沿岸部での地震が西ノ島の噴火活動があると起こりやすいことは言えると思います。
2019年1月3日 18時10分ごろ 熊本県熊本地方 5.0 6弱
2019年1月6日 7時54分ごろ 小笠原諸島東方沖 5.6 1
2019年1月8日 21時39分ごろ 種子島近海 6.4 4
2019年1月18日 21時46分ごろ 千葉県北東部 5.3 3
2019年1月26日 17時23分ごろ 岩手県沖 5.7 4
2019年1月29日 12時42分ごろ 千葉県東方沖 5.3 2
2019年1月30日 14時21分ごろ 与那国島近海 5.6 2
01月計:7件(太平洋プレート:3件)(千島海溝:0件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:2件)
2019年2月12日 21時36分ごろ マリアナ諸島 6.6 1
2019年2月16日 19時01分ごろ 宮古島北西沖 5.3 2
2019年2月21日 21時22分ごろ 胆振地方中東部 5.7 6弱
2019年2月26日 2時14分ごろ 択捉島南東沖 5.4 1
02月計:4件(太平洋プレート:2件)(千島海溝:1件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:1件)
2019年3月2日 12時23分ごろ 根室半島南東沖 6.2 4
2019年3月3日 1時34分ごろ 硫黄島近海 5.4 1
2019年3月11日 2時11分ごろ 福島県沖 5.9 3
2019年3月11日 2時24分ごろ 福島県沖 5.1 1
2019年3月13日 13時48分ごろ 紀伊水道 5.2 4
2019年3月27日 9時11分ごろ 日向灘 5.4 3
2019年3月27日 15時38分ごろ 日向灘 5.4 4
2019年3月30日 5時55分ごろ 種子島近海 5.0 3
03月計:8件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:1件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:3件)
2019年4月5日 18時57分ごろ 鳥島近海 5.9 2
2019年4月8日 13時13分ごろ 沖縄本島近海 5.5 2
2019年4月11日 17時18分ごろ 三陸沖 6.0 3
2019年4月12日 2時53分ごろ 沖縄本島近海 5.0 1
2019年4月12日 16時31分ごろ 父島近海 5.6 1
2019年4月15日 5時28分ごろ 釧路沖 5.2 3
2019年4月18日 14時01分ごろ 台湾付近 6.4 2
2019年4月23日 2時45分ごろ 三陸沖 5.4 2
2019年4月28日 2時25分ごろ 十勝地方南部 5.6 4
04月計:9件(太平洋プレート:5件)(千島海溝:1件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:2件、琉球海溝:3件)
2019年5月5日 1時40分ごろ 根室半島南東沖 5.3 4
2019年5月10日 7時43分ごろ 日向灘 5.6 3
2019年5月10日 8時48分ごろ 日向灘 6.3 5弱
2019年5月15日 14時24分ごろ 奄美大島北東沖 5.5 3
2019年5月25日 15時20分ごろ 千葉県南部 5.1 5弱
05月計:5件(太平洋プレート:1件)(千島海溝:1件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:3件)
2019年6月2日 5時14分ごろ 硫黄島近海 5.7 1
2019年6月4日 13時40分ごろ 鳥島近海 6.1 4
2019年6月17日 8時00分ごろ 茨城県北部 5.2 4
2019年6月18日 22時22分ごろ 山形県沖 6.8 6強
2019年6月24日 9時11分ごろ 千葉県南東沖 5.5 4
2019年6月29日 0時52分ごろ マリアナ諸島 6.5 1
06月計:6件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:0件、日本海溝:1件、伊豆・小笠原海溝:3件、琉球海溝:0件)
2019年7月1日 09時37分ごろ 青森県東方沖 5.1 2
2019年7月9日 20時34分ごろ オホーツク海南部 5.8 2
2019年7月12日 6時22分ごろ 与那国島近海 5.4 2
2019年7月13日 9時58分ごろ 奄美大島北西沖 5.9 3
2019年7月23日 5時47分ごろ 宮古島北西沖 5.1 2
2019年7月25日 7時14分ごろ 千葉県東方沖 5.3 3
2019年7月28日 3時31分ごろ 三重県南東沖 6.5 4
2019年7月30日 5時38分ごろ 八丈島東方沖 6.0 3
07月計:8件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:1件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:3件)
2019年8月4日 19時23分ごろ 福島県沖 6.2 5弱
2019年8月8日 6時28分ごろ 台湾付近 6.4 2
2019年8月15日 14時33分ごろ 青森県三八上北地方 5.4 4
2019年8月20日 21時52分ごろ 奄美大島近海 5.1 2
2019年8月24日 8時45分ごろ 石垣島近海 5.2 3
2019年8月24日 13時53分ごろ 福島県沖 5.5 3
2019年8月29日 8時46分ごろ 青森県東方沖 6.1 3
08月計:07件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:0件、日本海溝:4件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:3件)
2019年9月16日 09時29分ごろ 硫黄島近海 5.4 1
2019年9月18日 11時55分ごろ 択捉島南東沖 5.2 1
09月計:2件(太平洋プレート:2件)(千島海溝:1件、日本海溝:0件、伊豆・小笠原海溝:1件、琉球海溝:0件)
2019年10月06日 05時18分ごろ 奄美大島北西沖 5.0 2
2019年10月09日 17時52分ごろ 鳥海近海 5.0 1
2019年10月12日 18時22分ごろ 千葉県南東沖 5.7 4
2019年10月15日 08時15分ごろ 択捉島付近 5.3 2
2019年10月17日 20時44分ごろ 与那国島近海 5.2 1
2019年10月19日 04時15分ごろ 父島近海 5.4 1
10月計:6件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:1件、日本海溝:1件、伊豆・小笠原海溝:2件、琉球海溝:2件)
2019年11月03日 14時02分ごろ 福島県沖 5.1 3
2019年11月20日 17時27分ごろ サハリン近海 6.2 1
2019年11月22日 18時05分頃 日向灘 5.2 3
2019年11月23日 21時58分頃 北海道東方沖 5.6 3
2019年11月29日 13時01分頃 三陸沖 5.5 3
11月計:5件(太平洋プレート:4件)(千島海溝:2件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:1件)
2019年12月05日 11時04分頃 千島列島 5.7 1
2019年12月11日 18時39分頃 福島県沖 5.2 3
2019年12月18日 08時35分頃 沖縄本島近海 5.0 4
2019年12月19日 15時21分頃 青森県東方沖 5.5 5弱
12月計:4件(太平洋プレート:3件)(千島海溝:1件、日本海溝:2件、伊豆・小笠原海溝:0件、琉球海溝:1件)
年計:71件(太平洋プレート:40件)(千島海溝:10件、日本海溝:18件、伊豆・小笠原海溝:12件、琉球海溝:22件)
注目点は伊豆・小笠原海溝での地震数です。今年は12月21日まででM5が12件もあります。12月5日ごろから噴火活動が始まった様子であるため、その直前の110日間を8月15日から12月4日までとすると3件であり、2017年の時の1件のみから見ると3倍です。今回の西ノ島の噴火活動は2017年のものを上回る可能性が高いとされていますが、先行期間の地震数から見ても、それが言えるように思います。
次にMに比べて最大震度が大きな地震が今年は多くなっていることが分かります。2017年全体で、M5以上地震の内、最大震度が1の地震は22件もありましたが、今年は16件です。陸域に近ければ、震度も大きくなりやすいため、陸域に近い地震が多くなっているのです。
なお、先行期間で見ると、逆の傾向がはっきりと出てきます。2017年1月1日から4月19日までは2件、今年8月15日から12月4日は6件です。実際の地震をリストアップすると、次のようになります。
2017年1月1日から4月19日の約110日間:最大震度が1の地震
2017年1月11日 1時22分ごろ 小笠原諸島西方沖 5.1 1
2017年3月28日 7時31分ごろ 北海道南西沖 5.0 1
今年8月15日から12月4日の約110日間:最大震度が1の地震
2019年9月16日 09時29分ごろ 硫黄島近海 5.4 1
2019年9月18日 11時55分ごろ 択捉島南東沖 5.2 1
2019年10月09日 17時52分ごろ 鳥海近海 5.0 1
2019年10月17日 20時44分ごろ 与那国島近海 5.2 1
2019年10月19日 04時15分ごろ 父島近海 5.4 1
2019年11月20日 17時27分ごろ サハリン近海 6.2 1
2017年は2件ともが直接太平洋プレートの沈み込みで起こっている地震であり、今年は与那国島近海の1件を除いて5件が直接太平洋プレートの沈み込みで起こっている地震です。このことは、今年は2017年の時よりもより広範囲で太平洋プレートの沈み込みが起こっていると言えそうです。
更に日本海溝に絞って、同じ先行期間110日間で集計すると次のようになります。
2017年1月1日から4月19日の約110日間:日本海溝
2017年1月5日 0時44分ごろ 福島県沖 5.3 4
2017年1月5日 2時53分ごろ 福島県沖 5.8 4
2017年1月26日 17時06分ごろ 岩手県沖 5.1 3
2017年2月11日 6時05分ごろ 福島県沖 5.2 3
2017年2月19日 18時19分ごろ 千葉県東方沖 5.4 4
2017年2月28日 16時49分ごろ 福島県沖 5.6 5弱
2017年3月12日 4時57分ごろ 福島県沖 5.3 4
今年8月15日から12月4日の約110日間:日本海溝
2019年8月15日 14時33分ごろ 青森県三八上北地方 5.4 4
2019年8月24日 13時53分ごろ 福島県沖 5.5 3
2019年8月29日 8時46分ごろ 青森県東方沖 6.1 3
2019年10月12日 18時22分ごろ 千葉県南東沖 5.7 4
2019年11月03日 14時02分ごろ 福島県沖 5.1 3
2019年11月29日 13時01分頃 三陸沖 5.5 3
件数としては、2017年が7件、今年が6件で、あまり違いは見えません。しかし、実際の震源地を見ると大きな変化があることが分かります。つまり、2017年は福島県沖が7件中5件もありますが、今年は、福島県沖が2件のみであり、日本海溝全体の沈み込み活動が活発化していることが分かります。このことから、今後の太平洋プレートの沈み込み活動活発化が2017年よりも大きいことが予測できるはずです。
次に、関東地方の8月から10月の地震数減少についてです。この減少は次の二つの地震がきっかけとなって起こったように見えます。
2019年7月28日 3時31分ごろ 三重県南東沖 6.5 4
2019年8月4日 19時23分ごろ 福島県沖 6.2 5弱
つまり、まず、三重県南東沖M6.5でフィリピン海プレートが大きく動き、結果として関東平野の下に沈み込んでいるフィリピン海プレートに蓄えられていた歪みが解放されてしまい、これが関東地方でフィリピン海プレートの地殻内で起こる地震の減少を招いたと思えます。実際、関東地方の内陸部で起こる南関東での地震を、フィリピン海プレートは関東の陸のプレートのすぐ下に沈み込んでいるため、震源深さが深い地震が起こります。そのため、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の陸域地震として震源深さが50キロよりも深い地震を気象庁の震度データベースで地震回数表を作成させて調べると、次のようになります。
06月:3件
07月:3件
08月:0件
09月:2件
10月:2件
11月:5件
12月:1件
三重県南東沖M6.5の前約2か月間で6件が、後の2か月間では2件で、明瞭に減少していると言えるはずです。
次に、太平洋プレートの関東付近での西向き圧力が、8月4日の福島県沖M6.2でいわき沖付近の固着域にがっちりとかみ合ってしまい、その後、この付近の固着域で鉛直上向きの力に転換されてしまって、陸域プレートへの圧力伝達が止まってしまっていたために、東北南部から関東での浅い地震の発生が止まってしまったと思えます。つまり、太平洋プレートの西向き圧力は、固着域を通じて、陸のプレートの30キロよりも浅い地震を起こすはずだからです。気象庁の震度データベースで、震源深さ30キロよりも浅い地震で、福島県、及び関東地方の陸域の地震を調べると次のようになります。
06月:09件
07月:03件
08月:06件
09月:04件
10月:05件
11月:05件
12月:14件
以上の推移から、8月4日の福島県沖M6.2直後の8月はまだ上向きへの転換がはっきりせず、その後、9月から11月までは上向きへの転換が起こっていたと推測できます。12月に急増していることは、固着の領域が近隣へ及び、再び横向き圧力が陸のプレートへ伝達され始めたからでしょう。
逆から言うと、12月初旬の関東での最大震度4の地震の連続は、この西向き圧力の再伝達開始が原因です。311前も、東北地方などでのM7地震や、福島県などでの内陸地震が連続することが何回か発生して、その後、M9に至っています。
2004年新潟県中越地震M6.8
2008年岩手・宮城内陸地震M7.2
2010年9月29日 12時02分ごろ 福島県中通り 4.9 3
2010年9月29日 17時00分ごろ 福島県中通り 5.8 4
2010年9月29日 17時06分ごろ 福島県中通り 3.7 2
2010年9月29日 17時09分ごろ 福島県中通り 3.3 2
2010年9月29日 17時12分ごろ 福島県中通り 3.3 1
2010年9月29日 17時16分ごろ 福島県中通り 3.2 1
2010年9月29日 17時25分ごろ 福島県中通り 3.2 2
2010年9月29日 17時37分ごろ 福島県中通り 2.8 1
2010年9月29日 17時47分ごろ 福島県中通り 2.3 1
2010年9月29日 17時51分ごろ 福島県中通り 3.7 2
2010年9月29日 18時22分ごろ 福島県中通り 3.3 1
2010年9月29日 18時44分ごろ 福島県中通り 3.0 1
2010年9月29日 19時04分ごろ 福島県中通り 3.1 1
2010年9月29日 19時12分ごろ 福島県中通り 2.3 1
2010年9月29日 19時16分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年9月29日 19時18分ごろ 福島県中通り 2.9 1
2010年9月29日 19時30分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年9月29日 19時40分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年9月29日 20時27分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年9月29日 22時48分ごろ 福島県中通り 2.4 1
2010年9月29日 23時46分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年9月30日 0時43分ごろ 福島県中通り 3.0 1
2010年9月30日 1時23分ごろ 福島県中通り 4.5 3
2010年9月30日 2時18分ごろ 福島県中通り 2.8 1
2010年9月30日 3時39分ごろ 福島県中通り 3.0 1
2010年9月30日 6時53分ごろ 福島県中通り 3.3 1
2010年9月30日 7時43分ごろ 福島県中通り 2.6 1
2010年9月30日 10時18分ごろ 福島県中通り 3.1 1
2010年9月30日 20時05分ごろ 福島県中通り 3.8 3
2010年10月1日 3時20分ごろ 福島県中通り 2.8 1
2010年10月1日 3時21分ごろ 福島県中通り 2.5 1
2010年10月1日 5時30分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年10月1日 6時43分ごろ 福島県中通り 2.8 1
2010年10月1日 8時24分ごろ 福島県中通り 4.3 3
2010年10月1日 8時30分ごろ 福島県中通り 3.0 1
2010年10月1日 10時38分ごろ 福島県中通り 2.3 1
2010年10月1日 11時05分ごろ 福島県中通り 2.3 1
2010年10月1日 15時20分ごろ 福島県中通り 2.9 1
2010年10月1日 18時52分ごろ 福島県中通り 4.2 2
2010年10月1日 19時03分ごろ 福島県中通り 2.7 1
2010年10月1日 19時26分ごろ 福島県中通り 2.6 1
2010年10月1日 19時29分ごろ 福島県中通り 2.5 1
2010年10月1日 21時50分ごろ 福島県中通り 2.4 1
2010年10月2日 16時31分ごろ 福島県中通り 2.9 1
2010年10月2日 19時26分ごろ 福島県中通り 2.4 1
2010年10月3日 6時37分ごろ 新潟県上越地方 4.5 4
2010年10月3日 6時52分ごろ 新潟県上越地方 4.4 4
2010年10月3日 6時57分ごろ 新潟県上越地方 3.3 3
2010年10月3日 9時26分ごろ 新潟県上越地方 4.7 5弱
2010年10月3日 9時59分ごろ 新潟県上越地方 2.7 1
2010年10月3日 13時46分ごろ 新潟県上越地方 2.6 1
2011年2月27日 2時23分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.4 2
2011年2月27日 2時49分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.8 1
2011年2月27日 2時59分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.2 2
2011年2月27日 3時24分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.8 1
2011年2月27日 3時31分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.7 1
2011年2月27日 4時07分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.9 2
2011年2月27日 4時40分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.8 1
2011年2月27日 4時49分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.7 1
2011年2月27日 5時38分ごろ 岐阜県飛騨地方 5.4 4
2011年2月27日 5時44分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.6 2
2011年2月27日 6時01分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.3 1
2011年2月27日 6時05分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.7 1
2011年2月27日 6時09分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.3 1
2011年2月27日 6時41分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.1 1
2011年2月27日 6時43分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.6 1
2011年2月27日 6時48分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.2 1
2011年2月27日 8時21分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.4 1
2011年2月27日 9時48分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.7 3
2011年2月27日 11時23分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.4 2
2011年2月27日 12時13分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.9 1
2011年2月27日 13時19分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.9 1
2011年2月27日 19時55分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.8 1
2011年2月27日 21時47分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.8 3
2011年2月28日 4時03分ごろ 岐阜県飛騨地方 3.8 3
2011年2月28日 4時32分ごろ 岐阜県飛騨地方 2.8 1
この数年での内陸での大きな地震としては、2018年の大阪府北部M6.1があります。
連続地震としては、2018年11月24日から始まった長野県中部の多発地震やこの12月の茨城県北部が挙げられるでしょう。
ともかく、首都圏付近でのかなり大きな地震は10年と言う長期ではなく、非常に慎重に見積もっても数年以内、来年の春までに起こってしまう可能性もかなり高いと思えるのです。
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