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宮城県沖地震多発とその意味

9月12日の宮城県沖地震M6.1は311大地震の震源域の北側での地震。その意味は深刻では!? この9月12日に宮城県沖でM6.1が発生し、その後、9月14日までに10件の宮城県沖地震が発生しています。この宮城県沖地震の震源位置は、311大地震の震源位置から見て北に50キロ程度ずれたところです。311大地震以降、この9月12日の地震を入れて5回、この付近(311大地震から北に50キロ程度ずれたところ)でM6以上地震が発生しています。しかし、この9月のように連続地震が起こったことはありません。また、この8月、東北地方の海域で震度1以上地震数の減少があり、大きな地震の直前の地震静穏化というパターンにあてはまっています。この9月については、14日までのデータを2倍を30日分と見なしています。 東北地方の震度1以上地震数の推移(2020年1月以降の月別) 01月:21件(陸域:04件、海域:17件)(福島県以南:07件、宮城県以北:14件) 02月:24件(陸域:10件、海域:14件)(福島県以南:11件、宮城県以北:13件) 03月:25件(陸域:08件、海域:17件)(福島県以南:12件、宮城県以北:13件) 04月:27件(陸域:06件、海域:21件)(福島県以南:09件、宮城県以北:18件) 05月:17件(陸域:01件、海域:16件)(福島県以南:03件、宮城県以北:14件) 06月:19件(陸域:04件、海域:15件)(福島県以南:04件、宮城県以北:15件) 07月:33件(陸域:09件、海域:24件)(福島県以南:13件、宮城県以北:20件) 08月:17件(陸域:08件、海域:09件)(福島県以南:07件、宮城県以北:10件) 09月:50件(陸域:08件、海域:42件)(福島県以南:04件、宮城県以北:46件)(*9月14日までのデータを2倍) 上にあるようにこの9月の東北地方海域地震はこの調子でいくと、通常の2倍以上の多発となります。また、宮城県以北の地震も通常の2倍以上の多発です。 このような変動自体は比較的多く起こるのですが、今年はこのような異常が広域で連携して起こっているように見えるのです。 2016年4月の熊本地震の時は、半年後に中央構造線の北側でのかなり大きな地震が連続しました。 10月21日 鳥取県中部で地震 - Mj 6.6 11月22日 福島県沖で地震 - Mj 7.4 *いわき沖の地震であり、茨城県に近い位置での地震。 12月28日 茨城県北部で地震 - Mj 6.3 4月の熊本地震自体が中央構造線の北側で起こった地震と言え、いわば311大地震で中央構造線の北側が大きく西へ押され、その歪み解消のために中央構造線の北側で比較的大きな地震が連発したと言えるはずです。なお、2016年6月16日 内浦湾で地震 - Mj 5.3が発生していて、これも中央構造線の北側であり、311大地震の震源域から見ても北側でした。いわば、311大地震のまず北側である北海道内浦湾で歪み解消をし、その後、311大地震の南側の九州から中国地方までと福島県沖から茨城県北部で歪み解消をしたのが2016年に大まかな地震の起こり方であったのです。 今年2020年の動きとしては、上で述べた2016年の地震で歪みが残ったままの地域で地震が発生しているように見えます。まず、3月に中部地方、石川県能登地方でM5.5、5強が発生し、その後同日中に、同震源地で合計5件の連続地震が起こりました。4月には小笠原諸島西方沖のM6が2件連続し、その後長野県中部地震が連続するようになります。 2020年04月18日 17時26分頃 小笠原諸島西方沖 6.9 4 *M5以上 2020年04月18日 18時25分頃 小笠原諸島西方沖 6.0 2 *M5以上 上の小笠原での地震の4日後である4月22日以降、中部地方の長野県中部でM5.5発生し、4月の長野県中部地震の発生数は68件にもなりました。 5月には岐阜県飛騨地方で連続地震が起こり、岐阜県合計で72件にもなりました。この時期に関東では次の東京湾を震源とする地震が7件発生しました。 2020年05月20日 14時54分頃 東京湾 2.9 1 2020年05月20日 15時00分頃 東京湾 2.9 1 2020年05月21日 01時49分頃 東京湾 2.6 1 2020年05月21日 02時07分頃 東京湾 3.5 2 2020年05月21日 03時05分頃 東京湾 3.1 1 2020年05月21日 14時00分頃 東京湾 2.9 1 2020年05月22日 06時29分頃 東京湾 2.9 1 このように東京湾で数日中に5件以上の震度1以上地震が発生したのは2015年12月26日以来のことです。(この翌年2016年4月に熊本地震M7発生。) 6月は岐阜県:9件、長野県:11件でかなり静かになりましたが、代わりに関東地方で次のM6地震が発生しています。 2020年06月25日04時47分頃 千葉県東方沖 M6.1 5弱    *M6以上 この地震は、M6以上としては、関東地方の伊豆・小笠原での地震を除外すると、2018年7月7日の千葉県東方沖、M6.0、 5弱以来のものです。この時は、6月に大阪府北部M5.9、9月に胆振地方中東部M6.7が発生しました。 そしてこの千葉県東方沖M6の前後から茨城県北部地震が起こらなくなるのです。それまで月に4件程度発生していた茨城県北部地震は、 2020年06月19日20時52分頃 茨城県北部 M2.9 1*震源深さ約10キロ の次が 2020年08月17日06時36分頃 茨城県北部 M3.3 2*震源深さ約110キロ とほぼ2か月間の間隔があきます。この時期、関東平野付近の太平洋プレートの西向き圧力が茨城県北部付近よりもより南側である千葉県付近にかかっていたのでしょう。 7月には岐阜県:17件、長野県:29件と再び活発化しています。そして、8月には岐阜県:3件、長野県:9件と6月以上に地震活動が低下しますが、これが関東での地震活動活発化と結びつくのです。 8月前半に関東地方では震度1以上地震が12件発生しましたが、その内M4以上地震が8件、67%にもなったのです。通常関東でのM4以上地震の割合は月別で多くても50%程度です。 そして、現在の9月は、関東で14日までの2週間で茨城県沖地震が7件も発生しています。関東全体で14件ですから半数が茨城県沖地震です。陸域も含めた茨城県地震は10件にもなり、関東地方全体の地震の3分の2以上になります。 問題は、9月上旬に北海道東部と東北北部の地震が多発し、九州本土付近の地震が極端に減少していたことや、この記事の舞踏で述べさせて頂いたようにこの数日で宮城県沖地震が多発していることです。つまり、311大地震の震源域の北側(北日本側)では、まず北海道と東北北部で太平洋プレートの西進が起こり、次により311大地震の震源域に近い、つまりより南側である宮城県沖で太平洋プレートの西進が起こっていることです。そして、この9月に多発している茨城県沖地震は全7件が千葉県側ではなく福、宮城岩手内陸島県側で発生をしているのです。この緯度の位置は、9月04日の福井県嶺北M5.0の位置でもあります。311大地震の震源域の南側(関東側)でも311大地震の震源域にごく近い範囲で太平洋プレートの西進圧力が強まっているように見えるのです。 全体的に、311大地震の震源域にごく近い地殻へ、急激に西向き圧力が大きくかかり出している居ると思います。そして、この4月から発生してきている中部地方の地震により、より東側での地震が起こりやすくなっているため、関東平野一帯付近でのかなり大きな地震が起こりやすくなっているはずです。311大地震前、中越、中越沖、岩手宮城内陸地震が起こり、その次により東に寄った三陸沖で311大地震が起こったのと同じ経緯です。 311大地震の震源域の北か南のどちらかでM7以上が起こると、かなり近い時期に反対側でもM7以上が発生していくはずです。そうなると、次は北海道から関西に至る陸域で毎月M6程度が起こるというような内陸地震頻発期に入るはずです。 9月14日には北海道東部にある十勝岳で火山性地震が増加していますが、今後、関東から中部の火山でもマグマだまりが押されて噴火が起こりやすくなっていくはずです。 首都圏大地震の発生時期を月単位で予測することはできませんが、5年も先になることはあり得ないと思います。数か月から数年の内には必ず首都圏M7以上が起こります。

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