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関東地方東北沖で約1000年前に大地震

約1000年前の関東地方東方沖での大地震が確認されました。

約1000年前に関東地方東方沖で大きな津波被害を伴う地震があったことが確認されました。9月3日の発表で、国立研究開発法人産業技術総合研究所の活断層・火山研究部門の海溝型地震履歴研究グループ及び同地質情報研究部門などの共同研究で、「千葉県九十九里浜沿岸において歴史上知られていない津波の痕跡を発見し、それが房総半島沖で発生した巨大地震によるものであるとの結論を得た。」とのことです。
「従来考えられてきた相模トラフや日本海溝の海底下に位置するフィリピン海プレートに対して太平洋プレートが沈み込む領域が巨大地震・津波を起こす場所として注意すべきことを示している」とされています。

このことは、犬吠埼から南に広がる九十九里浜での緯度で大きな地震が起こる可能性を示したものです。犬吠埼は東京湾北部とほぼ同じ緯度であり、311大地震が2011年3月に起こる前、2004年中越地震、2007年中越沖地震、2008年岩手・宮城内陸地震など、311大地震の前に、東北地方のより西側の陸域などでM6からM7の地震が連続したのと同じように、今後関東東方沖でのM8地震の前に、関東地方の陸域やより西側でのM6からM7地震が連続する可能性が高いのです。事実、2016年熊本地震、2018年大阪府北部地震、2018年北海道胆振東部地震が起こっていますし、昨年2020年には春から夏にかけて次のように中部地方でM5地震が連続しました。

2020年03月13日 02時18分頃		石川県能登地方	5.5	5強	*M5以上
2020年04月23日 13時44分頃		長野県中部		5.5	4	*M5以上
2020年05月19日 13時13分頃		岐阜県飛騨地方	5.3	4	*M5以上
2020年05月29日 19時05分頃		岐阜県飛騨地方	5.2	4	*M5以上
2020年09月04日09時10分頃		福井県嶺北		M5.0	5弱	*M5以上
2020年09月27日13時13分頃		静岡県西部		M5.3	4	*M5以上

311大地震の直前の内陸性のM7規模の地震は、2008年岩手・宮城内陸地震であり、2004年中越地震、2007年中越沖地震よりも東で、つまり、海溝へより近づいた位置で起こっていることに注意をするべきだと思います。つまり、M8とかM9の大地震が起こる前に、その地域の海のプレートの沈み込み方向でより遠く離れた地域でM7程度の地震が起こり、徐々に海溝方向に近づいて来る傾向があると思えるのです。

既に中部地方である程度大きな地震が起こっているため、次は関東の陸域でのM7か、或いは、海溝付近でのM8が起こるか、どちらかです。但し、関東地方で地形上、最も大きな変異のある地域は東京湾であり、海溝付近でのM8地震前に、東京湾北部付近でM7地震が起こる可能性はかなり高いのです。

そして、何よりも注意するべきだと思えることが、311大地震の前回版である貞観地震が869年に起こっていて、その9年後の878年に相模・武蔵地震という関東地震が発生している点です。今回確認された関東東方沖の地震は約1000年前ということで、この相模・武蔵地震自体の可能性もありますし、ほぼ同時に起こった地震である可能性もあるのです。どちらにしろ、東北の東方沖でのM8以上地震があると、それに呼応して関東の東方沖でも同様な大きさの地震があることはプレートの一体性から言うと当然です。つまり、1000キロ以上の長さで広がっている海溝の一部が大きく沈み込めば、それに隣り合っている地域でも同規模かMが1程度小さい地震が起こることは必然的だからです。

まだ、いつM8地震が起こるか、月単位でさえ予測は困難です。自分も、既に何回も誤った予測を出してしまい、反省をしています。そのたびごとに、それなりの根拠を持って予測をさせて頂きましたが、ことごとく外れてしまいました。このことは、関東地方の大地震が東北や九州といった地域での大地震とは相当に発生過程が異なっていて、同じような前兆があっても関東ではM7以上地震になかなかつながらないということです。そして、同時に、仮に関東で大地震が起こるときは、相当に大規模なものになるのだと思えます。つまり、それだけ、通常の歪みでは地盤の破壊に至らないため、東北や九州でM7を起こす力よりもかなり大きな力が働いて、やっと大きな破壊にむすびつくのだと思えるからです。

本日、この記事を書いたのは理由があります。それは、昨日9月14日 07:46に東海道南方沖でM6地震が起こったからです。深発地震です。震源深さ約450キロで、M6.2と言う速報値が気象庁から発表されています。

311が起こる前年である2010年12月には父島近海でM7が発生し、その後M5からM6程度の地震が同一震源地で多発していました。今回の東海道南方沖はM7規模ではありませんし、多発もしていないため、まだ首都直下M7とか海溝型のM8までは期間があると思いますが、それでもかなり切迫しつつあることは明らかです。最もいいのは、大地震が起こる前に首都機能移転をすることです。そして、首都機能移転の前提になる各地方の都市基盤の充実には地熱開発がとても役立ちます。
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