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関東地震に注意

関東地震に注意!

5月29日(土)08:15現在で、震度1以上の地震の発生が32時間ありません。この5月は5時間に1件の割合で震度1以上地震が起こっているため、6件分の地震発生が止まったままです。
比較的大きな地震が起こりやすくなっているため、ある程度注意が必要だと思います。

*8:43 2021/05/29追記:8:21に茨城県沖M5.3が発生してしまいました。ほぼ東西圧縮の逆断層型です。太平洋プレートの西向き沈み込み圧力によって起こっている地震です。今後は、陸域での大きな地震が起こる可能性が大きいです。

昨日5月28日と本日5月29日のHi-net自動処理震源マップ「最新24時間」のN=の値の比較です。

                   07:15→07:15
日本全国広域:235→286(増加:51)
日本全国拡大:235→286(増加:51)
北海道   :025→009(減少:16)
東日本   :155→198(増加:43)
本州中部  :090→107(増加:17)
西日本   :063→090(増加:27)

この2月の福島県沖M7以降、太平洋プレートの西進が東北北部や関東付近で起こっています。特に、関東南方の海域で太平洋プレートの沈み込みが以前に比べてかなり活発化している様子です。このことは、Hi-net自動処理震源マップ「最新7日間」などを以前のマップと比較することでかなり容易に分かります。
日本海溝は東日本の太平洋側に南北に縦走する海溝です。北端が襟裳海山、南端が鹿島第一海山によって区切られ、それぞれ千島海溝、伊豆・小笠原海溝へ続いています。襟裳海山からの西向き圧力の増加により、2018年9月6日に胆振中東部でM6.7の地震が起こり、2018年北海道胆振東部地震と名付けられています。基本的に、2011年311大地震が日本海溝の南北の中間部で起こったため、その南北の隣接地域で、311と同じ海溝型の地震がM8規模で起こります。胆振中東部の地震は311前に起こった2004年中越地震とか2007年中越沖地震、2008年岩手・宮城内陸地震と同じ、海溝部付近にある固着域からの西向き圧力増加によって起こった地震です。
今年2月の福島県沖M7.3は311大地震の震源域の南側でした。今年3月の宮城県沖M6.9は311大地震の震源域とほぼ同じ緯度で、少し陸域に寄っています。
海溝沿いに大きな地震が起こると、その隣接地域でほぼ同様な大きさの地震が起こっていくことは世界中の海溝部で観察されています。そのため、東北北部や東北南部から関東の東方沖でM8が起こることは必然です。その過程で、大きな固着域にかかる太平洋プレートの西向き沈み込み圧力が陸のプレートに伝達されていくため、海溝部でのM8が起こる前に陸域でのM7程度の地震が複数起こります。

問題は、関東や北海道の海溝部付近にかなり大きな海山が幾つも沈み込んでいることです。これ等の海山の表面と陸のプレートの下面の間には、比較的やわらかい堆積岩がかなり厚く堆積しているはずで、これが一種のショックアブソーバーの役割を果たし、陸のプレートへ伝達される圧力の急激な高まりを防ぎ、かつ、プレート境界型の地震発生時期を延ばすように働いているようです。

この大陸棚の下へ沈み込んでいる海山による地震発生への影響がはっきりしないため、なかなか関東付近でのM7地震の予測がうまく行きません。

関東付近の海溝から陸域へ向かってほぼ東西に延びる海底の溝があります。これ等の溝は、自分が見るに、大陸棚部分が上下に振動した時に隣接地域とは別の振動をするために大陸棚の岩盤に入った亀裂だと考えています。つまり、海溝部から海山が下向きに大陸棚の岩盤を押し下げるために大陸棚の岩盤がピアノの鍵盤のキーのように振動しているのです。この振動は非常に大きなもののはずで、これがいわゆる海溝型のM8地震の実体だと自分は考えています。この結果起こる地震被害は関東平野全体に及び、非常に苛酷な状況を作り出すと思えます。

また、311大地震の前回版である貞観地震869年当時は富士山や浅間山、三宅島などが常時噴火していたことが分かっています。この二つ、つまり、関東平野全体を襲う大地震と中部地方の火山群による噴火の影響が中世頃まで関東平野での都市の発達を妨げていたのです。江戸が出来たのは、大地震や大噴火がたまたまなかった時期が数百年続いたからです。貞観地震以降、1000年程度、関東を襲う大地震や大噴火があまりない時期が続いたのですが、311で様相が変わり、関東平野全体が今後は継続的に大地震や大噴火に襲われる時代に戻りつつあるのです。その意味で、なるべく早く首都圏からの移転が必要だと思います。
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