入試・試験不正の背景には海外の勢力があり、日本だけでなく、世界各国で同様な試験不正が広まっています。そのため、科学が乗っ取られ、合理的な判断がされなくなりつつあると思います。 その典型が、今回の新型コロナウィルス。旧来のコロナウィルスは日常的な風邪を起こすものであり、旧来のコロナウィルスと遺伝子のどこが違うのか、それを見つけることで、新型コロナウィルスがどのような性格かを推定できます。少なくとも、エイズウィルスの遺伝子と、特定の機能を持った遺伝子部分が4か所で共通していて、そのような共通点は旧来のコロナウィルスにはないとインドの研究者の方たちが発表しています。この論文は1日で撤回されましたが、その理由は、新型コロナが人工的なものだと主張したと誤解されたためであり、書き直して新たに再度投稿すると書かれているのです。(この論文本体と撤回理由を論文投稿サイト https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.01.30.927871v1.full で今でも読むことが出来ます。) ところが、ファクトチェックの記事では、撤回されたことと、共通部分がとても短いので「あの時」とか「この場所で」のような短い表現が様々な文章に共通するのと同じで、遺伝子の短い部分は様々な生物に共通しているとして、インドの研究者の方たちのこの論文を勘違いと断定しています。しかし、これは、ファクトチェックの記事の方が明確な間違いであり、ファクトチェックの記事が述べるべきは、旧来のコロナウィルスに、新型コロナウィルスと同様に、特定の機能を持った単位で(つまり、「あの時、友達と野球をした。」のように特定の意味を持った形で)、エイズウィルスとの共通遺伝子があるかどうかを述べる必要があるのです。しかし、そのことは全くファクトチェックの記事では述べられていません。大規模な世論操作の典型です。 福島第一原発事故の時も同様に大規模な世論操作が行われています。その他、今後の日本に影響が大きい世論操作として、財政破たんはしないとか、首都圏大地震はまだ100年程度起こらないがあります。財政赤字をまだ積み上げることができるとは見通しであり、いつでも消え去る幻想でしかないのです。しかし、財政赤字の残高は現実であり、消えることはありません。首都圏M8大地震が後100年以上来ないことの根拠は、確率的地震予測という、ある一つだけの断層に注目して、その過去の地震履歴のみから将来の発生頻度を予測する方法論にあります。これは311大地震のような大地震が起こらなければ通用しますが、あまりに大きな地震は近隣での地震の起こり方に大きな影響を与えるため、現状では明確な誤りです。事実、311大地震の前回版である貞観地震869年では関東地震が9年後に起こっています。 日本の国力は人材です。その人材のもとは教育であり、その教育制度自体が根本的におかしいのは、いわば日本全体が破滅へ向かってコントロールされていると言う意味です。試験のインチキはある意味、大昔からあり、人間である限り(夢と希望がある限り、人間は罪深い)一種の必要悪とさえ言えます。しかし昭和の時代まではインチキ自体を仕掛けているのが内部の勢力であるため、その社会自体は外部からの脅威に対して対応が出来ました。ところが、こういったインチキが外部から仕掛けられていると、様々な脅威に対して対応が取れないように誘導されてしまうのです。これが大きな問題です。 現在の体制を支えているのは財政赤字であり、円高は必ず近いうちに極端な円安になります。アメリカによる経済制裁をうけなくとも、通貨安が進む例はブラジルなど幾つもあります。ブラジルに比べると、現在の日本の状況は、高齢化や大地震、原発事故の可能性などかなり危機的です。 1.武田は個々の入試不正について知っているわけではありません。誰がどのような形で入試不正・論文不正をしてきたかは、ほとんど分かっていません。よって、入試不正にかかわった人たちにとって、武田の存在や言動が直接的な脅威になることは本来ないのです。それよりも、現状のように、大規模な入試不正が維持されていることの危険性、その問題点を意識するべきです。また、ご父兄の立場からしたら、入試不正を断る事はかなり困難でしょう。断ると選抜で不利な扱いを受けかねないからです。この意味でも、個々の事例が問題であるのではないのです。 2.問題は、非常に大規模に世論操作がされてきていること。 武田が在職した埼玉県立高校では入学定員の3割から4割以上が不正入試でした。平成の初めごろから全国的に公立高校への入試制度が変わりました。また、国レベルで、中学の成績評価が相対評価から絶対評価に変わり、高校だけでなく大学入試に於いても推薦入試が大幅に増えました。更に、AO入試と言う、合格判定基準がほぼまったく公開されない制度が国立大学を含めて広がりました。そのため、全国的に入試制度・成績評価制度が不透明になったのです。その状況が既に30年以上継続しているため、現在では地域により住民の方たちの半数程度が入試不正にかかわってしまっている可能性が高いのです。当然、一般企業だけでなく、国家公務員、地方公務員、政治家、警察・検察・裁判所関係やマスコミにも相当多数の入試不正関係者が入り込んでいるはずです。主に、彼らが互いに本当のことを多少誤魔化してきちんと言わないことにより、非常に大規模な世論操作が可能な状況になってしまっています。 そして、だからこそ、2014年に発生したSTAP細胞問題が発生したのです。この事件は、論文不正を非常に派手に演出し、論文不正をしてきた人々に対して、今後、こちらの言うことを聞かないとお前も同じように不正をばらすぞと言う圧力をかける狙いがあったはずです。この問題に関連し、笹井氏が自殺されていますが、笹井氏や事件全体の中心人物である小保方氏の経歴とか業績自体が不自然です。なお、小保方氏による論文への画像使いまわしの指摘は、STAP細胞発見が大々的にマスコミで報道されたほぼ1週間後にネット上でされていて、あまりにタイミングが良すぎます。このことが、この事件全体が計画的に行われた判断する大きな理由です。なお、2014年は福島第一原発事故での小児甲状腺がんの患者数についての関心が高まってきた時期とほぼ一致しています。 入試不正・試験不正にかかわった人々は、基本的に、自分たちの立場をゆるぎないものだと思いたいという動機が働きます。このことが利用されて、日本社会は万全であり、大規模な破たんはあり得ないという思い込みがされているのです。 しかし、実際には、財政赤字は積みあがっていて、非常に深い崖に向かってまっすぐに突っ走っているようにしか見えません。財政赤字は積みあがり続けていて、崖の高さはより高くなり続けているのです。 3.入試不正については、さいたま地方裁判所越谷支部平成12年(ワ)第149号事件の被告側(埼玉県側)の準備書面で、被告側弁護士が武田が提出した入試判定会議の録音テープを確認と述べていて、定員の3割以上もの合格確約をやった内容について認めていますし、判決においても、「入試不正事件」と言う言葉を使い、自明の事実として扱っています。しかし、それでも埼玉県は不正を認めようとせず、マスコミも司法も動こうとはしません。平成18年に鹿児島地裁に対し、入試不正があったという確認訴訟を起こしましたが、埼玉県は、「『(入試不正の)確認を求めるということ自体、入試の受験生本人でもないことから、原告にはその権利を求める必要性が全く認られない」と証拠調べをしない門前払判決を求めると主張し、裁判所もそれを認めてしまっています。なお、この時の裁判官は、髙野裕という志布志事件で無罪判決を出した裁判長であり、この二つの事件はほぼ同時に審理されています。自分としては、自分の事件の確認訴訟に対して門前払い判決を出すことと、志布志事件での無罪判決が取引されたのではないかと考えざるを得ません。 以下、財政破たん、原発事故、地熱開発、地球温暖化(実際には地球寒冷化)、地震と噴火について述べさせて頂きます。その後に、いわゆる政策集(42項目のマニフェスト)があります。 財政破たん: ①為替が円高に振れたのは1995年の阪神大震災と2011年のM9地震の時。どちらも、なぜあれほどの円高になったのかの原因は解明されていない。地震による被害に対して、保険会社が保険金支払いのため海外の資産を売却し、その資金を円に換えるため円買いをしたことが原因だと一部で言われているが、このことは保険会社などによって正式に否定されている。基本的には、大きな災害があり、国内の産業基盤が被害を受ければ、輸出力が悪影響を受けるため、通貨安に触れる。日本円が逆に動いたのは、単に、実需の100倍程度の投機資金が常時動いていて、それが円高誘導に動いたと考えるしかない。 ②現在、政府が目指しているのはプライマリーバランスの達成であり、赤字幅の縮小ではない。現実にはプライマリーバランスの達成さえなかなか難しく、既にGDP比で一年分のGDPの2.4倍程度の財政赤字が積みあがっていて、この比率は太平洋戦争終戦時よりも悪いとされている。しかし、終戦時のGDPは生産設備などがなく、GDPの値そのものが当時の人口規模に比べてかなり小さいわけで、現在は、GDPの値そのものが非常に大きいため、終戦時の財政赤字とは比べものにならないほど財政破たんした時の影響は大きい。 ③首都圏地震M7が発生した場合の政府による被害見積は100兆円を超えている。この被害金額は建物を建直すための金額がほとんどであり、為替や株、債券などの価格が動いた場合についての被害については一切考慮していない。しかし、阪神大震災の被害金額は数千億円程度、311大地震で20兆円程度であり、首都圏地震が起こった時、今までと同じく円高に振れるとはとても思えない。反対に、首都圏地震で非常に急激に円安に動かして、為替投機やその他の投機を大規模にやることを狙って、今まで円高誘導がされてきたと考える方が合理的。2011年以来、貿易赤字になる月が出てきている。資本収支は黒字だが、資本収支はいわば貯金と同じで、長期間取り崩すことが出来るものではない。多分、首都圏地震が起こってしまうと数年も持たずに、資本収支は赤字に転落する。 ④円高は、基本的には、円を買うことで維持されている。ところが、輸出が減少してしまうと、円高の機会そのものが消滅してしまう。。つまり、投機資金が円高誘導する仕組みそのものが無くなってしまう。歴史的に、東北沖での大地震→首都圏地震→南海トラフ地震の順番で大地震発生が起こっていて、今後、数年以内に関東地方でM7以上地震が発生する可能性は高い。なお、311大地震の前回版とされる貞観地震869年の時は、9年後の878年に相模・武蔵地震と言う関東地方の大地震が発生し、その更に9年後に南海トラフ大地震である仁和地震886年が発生した。この間隔で行くと、首都圏地震は2020年、南海トラフ大地震は2029年となる。 ⑤円安になれば、輸入比率の高いものの価格が上がる。エネルギーはほぼ100%が輸入であり、飼料や肥料なども輸入比率が高い。食料も60%程度が輸入とされる。よって、今やるべきことは、エネルギーや食糧の自給率を高めることであり、地熱開発はそのどちらにも役に立つ。 ⑥金利低下により、国債費(公債費:国債や県債・市町村債の返済に充てる金額)が減少してきたが、あまりに残高が積み上がり過ぎたためと金利低下が極限にまで来たため、昨年度から公債費が大きくなる傾向にある。つまり、首都圏地震が起こらずとも、数年から10年もしない内に大規模な財政破たんが表面化する可能性がある。 ⑦新型コロナは今後数十年流行し続ける可能性が高い。その場合、生産活動が低下するため、もの不足が世界的に表面化する。日本からの輸出品はぜいたく品が多く、輸入は化石燃料や食料なので、輸出は減少するが、輸入は減らすことが出来ず、貿易収支が大幅な赤字になり、その内、経常収支も赤字になる。結果的に円安が大規模に始まり、市民生活が一気に苦しくなる。 財政破たん対策として、無駄遣いの削減が必要です。そのために、まず、現状を見える化するため、鉛筆一本に至るまで予算・決算の状況を明らかにし、県庁やネットで公開します。但し、警察部門の一部など秘密が要請される部門は例外となります。 配車アプリのウーバーの仕事版を作ります。または、シルバーセンターの全年齢版とも考えられます。何かをやってもらいたい人と時間がある人をリアルタイムで結ぶシステムです。職業紹介については、法制上のさまざまな規制があるため、国と話し合って、その実現を行いたい。これにより、いろいろな意味での生産性向上が望めます。この制度を利用して、仕事をしてほしい人のところで仕事をした場合、一定の地域通貨を付与します。つまり、通貨を金本位制のようなものに基礎を置くのではなく、労働力そのものに基礎を置く通貨を作ります。これによって、国の通貨である円の減価の影響を受けない地域経済をある程度作ることが出来ます。円の極端な原価があると、超大金持ち以外は物々交換経済に移行することになりますが、物々交換では経済が非効率です。物々交換用の地域通貨と言ってもいいのです。なお、この制度を創設すると、仕事をやることが地域通貨の発行につながるなるため、行政コストの削減が一時的ですが、可能になるはずです。 原発事故: ①2011年3月11日のM9地震はその数日前から東北地方で震度1以上を観測する地震が数十回連続し、M9の震源域ではM5以上の地震が20件以上頻発していた。よって、M9地震の予測は出来なくとも、明治三陸沖地震の再来が切迫していて、かなり大きな津波が来る可能性を警告しなければいけない状況だった。しかし、M9地震を予測できなかったということだけが検証され、なぜ、明治三陸沖地震の再来を予測できなかったかということについては、なんら検証がされていない。 ②原発事故についても、3月11日の夜には現場に電源車が複数到着していた。翌朝までには10台程度が到着していたとされるが、プラグが合わなかったという理由で一台も使われていない。しかし、現場には電気技術者が複数いて、電気コードを直接接続することが簡単にできた。電源車の電源を生かしていれば、水素爆発を回避できた可能性は高く、このことについての検証も全くされていない。 ③そもそも、地震発生時や1号機や3号機の爆発時に現場にいた方の聞き取り結果がほぼまったく開示されていない。政府事故調や国会事故調、東電事故調、民間事故調などの分厚い報告書が出ているが、どれにも聞き取り結果のような内容は記載がない。(なお、2013年ごろに、NHK総合の夜の7時のニュースで、地震時などに現場に居た方たちへ聞き取り調査をしたというニュースが流されている。しかし、それ以降も、現場にいた作業員の方たちへの聞き取り内容の公開はされていない。) ④現場へ立ち入り調査も出来ないままであり、何が起こっていたか自体が確認されていないため、事故原因は2019年現在でも確定していない。その一方で、当時の東電経営陣を被告にした刑事裁判では津波が原因で事故が起こったということで、被告の責任が問われ、被告自身が事故原因が未確定であることを主張していない。 ⑤つまり、様々な安全対策と言っても、それ以前に、根本的に不合理なことが放置されていることが原発の大きな危険性と言える。この意味で、原発は早期に廃炉にした方が日本全体にとっても安全。代替えのエネルギー源は地熱しかない。送電網を全国一律のものにする代わりに、原発を国に任せるべき。電力会社は地域開発を統一的に計画する会社に変身するべきだと思われる。 地熱開発: ①九州は火の国であり、マグマが地表近くにある火山が多くある。そのため、まず、マグマ発電の可能性を確認したい。既にアイスランドなどで実証実験が行われていて、現実性は高い。マグマ発電が出来れば、九州から中国大陸への電力輸出もできる。また、地下数百メートルから3キロ程度の地温がある程度高く、バイナリー発電と言う方式で発電が出来ると思える地域が、県下全域にかなり広くある。更に、ヒートポンプという地熱利用の方法がある。これは、発電をするのではなく、地上と地下の温度差を利用して、地上の冷暖房をしようと言うもの。初期投資として設備費がかかるが、今後、電気代が上がっていくと、経済合理性が出てくる。これらのことについて、鹿児島県としてどの程度の開発が出来るのかの調査をまず行いたい。開発資金については、安価な電力供給を保証することで民間から資金を募ることで賄いたい。特に、JRとJPに呼びかけて、九州電力と共に、行政が地熱を中心とした地域開発を一体として推し進めたい。このことは、過疎対策にもなり、JRやJPが直面している様々な課題の解決にもつながるはずです。 ②今後、数十年以上に渡り、現在よりも過酷な気候不順が継続する可能性が高い。そのため、特に火山噴火がだらだらと続くことになり、ソーラーパネルに火山灰が積もると太陽光発電の効率が50%未満にまで低下する。風力発電も強風や雷の多発により被害を受けやすい。よって、基本的に、再生可能エネルギーとして、残るのは地熱しかない。アメリカはシェールガス・オイルの採掘にかこつけて、水平掘りと水圧破砕の技術を普及させていて、将来の高温岩体発電の社会基盤を整備済み。 地球温暖化(実際には地球寒冷化): ①現在、マスコミでは地球温暖化のみが取り上げられている。しかし、現状の温暖化は寒冷化に向かう途上の一時的な現象でしかない。2004年のスマトラ島沖M9,2011年の東北でのM9が起こったことから分かるように、現在、地球表面を覆うプレートの動きが活発化している。プレートの沈み込み境界はほとんどが海域にある。プレートが100キロ程度の深さまで沈み込むとマグマが発生し、火山活動が活発化する。海底火山や熱水鉱床などから熱が海水へ供給され、これが海面温度を上げる。海面から大気への水蒸気供給が増加するし、気温も高くなりやすい。しかし、徐々に地上の火山噴火が頻発するようになり、火山から噴出されるエアロゾルが雲の発生を増加し、日射が遮られる。このことによって気温の低下が起こり、しかし、海面からの水蒸気供給の増加が継続するため、大気の水蒸気量が飽和することが多くなり、これが多雨を招く。多分、現在はこの段階だが、今後、地上の火山噴火が継続すると、日射量の低下がより過酷化し、ミニ氷河期に近い状況になる可能性さえある。なお、世界的に、火山噴火が多発する傾向が近年高まっている。太陽活動の低下と地球でのプレート運動の活発化を銀河系内で、太陽系が宇宙線の多い地域に突入したことが原因だとする研究がある。タイトルは地震と火山噴火の本当の原因となっているが、宇宙線が原因であると述べている。実際の学術論文は、この記事の中で紹介。 The Real Cause of Earthquakes and Volcanic Eruptions https://www.linkedin.com/pulse/real-causes-earthquakes-volcanic-eruptions-jamal-shrair 太陽活動の低下と大きな地震(最大から7番目まで)については100%の相関関係があり、火山噴火については、噴火指数VEI5よりも大きなものの80.6%が太陽活動の低下期に起こっていて、VEI6よりも大きなものについては、87.5%が太陽活動の極小期に起こっていること。宇宙線と噴火の関係については、戎崎俊一(Toshikazu Ebisuzaki)の研究が引用。 ②日本のマスコミはほとんど報道しないが、北アメリカ大陸や中国大陸などで冷害や干ばつ、洪水被害が繰り返し起こっていて、今年の秋には地球的な食料不足が表面化する可能性が高い。ELECTROVERSEと言うサイトで詳しく取り上げられている。つまり、世界的に気候の荒れが継続し、その結果、世界的に景気が悪化してしまう可能性が高い。同時に、世界的にエネルギーの需要が高まることも必然。2010年に起こったリビアでのカダフィ政権崩壊や1昨年あたりから表面化してきたベネズエラのハイパーインフレは、これら地域のエネルギー資源乗っ取りが背景にある可能性がある。エネルギー資源価格が高まり、しかし、世界的な景気悪化により日本からの輸出品に対する需要が低下すると、貿易赤字が巨額なものになる。このことが円安を招き、円安がより一層進む悪循環に入ることになる。 ③エネルギーと食料の地球的な奪い合いが起こるのは明らかであり、日本に於いては特にエネルギーと食料の自給率向上が必要となる。そのため、石油や肥料などの備蓄を行い、3年間分程度を県内に蓄えたい。 ④半地下式の温室、または野菜工場のようなものを研究し、その可能性を探る。これによって、嵐などの強風・豪雨被害から施設を守り、また、温度低下に耐える農業が可能になる。また、農作業が行いやすくなるため、高齢化対策にもなる。 地震と噴火: ①311大地震で、宮城県の牡鹿半島沖のプレート境界が50m程度滑った。本州の東方沖にある海溝(日本海溝)は青森県沖から千葉県の犬吠埼沖までを南北に走っている。311大地震は日本海溝のほぼ中央部で発生したため、現在、その南北の両隣でM8規模の地震が起こりやすくなっている。政府の地震関連部署でも、静岡県沖から高知県沖まで東西を走る南海トラフ地震に於いて、東海地震などのM7からM8以上が起こるとその隣接地域で同様な大地震が誘発されるとしている。事実、南海トラフ地震は連動して歴史上何回も発生している。最近では、昭和東南海地震1944年の2年後に昭和南海地震1946年が発生している。この時に、東海地震の発生がないため、静岡県付近は歪みが解消されていず、次回は東海地震から連動が始まる可能性が高い。 ②311大地震以降、日本全体の地震数は2016年の熊本地震M7発生まで順調に減少してきた。しかし、2016年熊本地震により状況が変わりつつあり、現在、関東付近での大きな地震がかなり切迫していると考えられる。その根拠は次の通り。(*以下のデータは気象庁のサイトで公開されている「震度データベース」を使って調べた結果です。どなたでも、「地震の発生日時」や「震央地名」、「震源の深さ」などの条件を設定して、地震数や月別、年別などの「震度別地震回数表」を作成させることが出来ます。) (ア)311大地震以前と以降で地震の起こり方が全く異なった地域が二つある。一つは茨城県北部、もう一つが千葉県東方沖(実際には犬吠埼付近)。両地域とも311以降、マグニチュードが2から3程度の震源深さの浅い(10キロ程度)の正断層型の地震発生が非常に多くなった。正断層型は互いに引っ張り合う力が働いて、断層を作っている地盤の一方がずれ落ちるもの。お豆腐を出っ張ったところの上に置いたとき、上面にひびが入るのとほぼ同じ。福島県沖では、311大地震以降、正断層型地震が発生するようになったが、これは、それまで圧縮されていた陸のプレートが沖に向かって引き伸ばされたため。ところが、茨城県北部も犬吠埼付近も特に東方沖に伸びたわけではない。よって、この付近の地下深くに沈み込んでいた海山が動き出したために、陸のプレートの下面が突き上げられ、それが、お豆腐が出っ張ったものの上に置かれた時の状況と同じように、地表近くで正断層型の地震を起こしていると考えることになる。このこと自体が、関東平野の東方沖から西への太平洋プレートの沈み込みが311前に比べてはるかに大きくなっていることの証拠となる。 (イ)茨城県地震(実際には茨城県北部、茨城県南部、茨城県沖の3地域)での震度1以上地震は2015年までは順調に減少してきていたが2016年に増加に転じ、以降、増減を繰り返している。千葉県地震(千葉県北東部、千葉県北西部、千葉県南部、千葉県南東沖、千葉県東方沖、房総半島南方沖の6地域)も2017年までは順調に減少していたが2018年から増加に転じている。特に、茨城県地震と千葉県地震の比を取ると、茨城県地震に対して千葉県地震が増加していることが分かる。月別で、茨城県地震÷千葉県地震の値が2未満(つまり、茨城県地震の数が千葉県地震の数の2倍に行かない状態)が2017年までは一月もなかったのに対し、2018年は8か月で2未満であり、2019年は1月からずっと2未満になっている。このことも、宮城県沖で最も大きく滑った太平洋プレートの沈み込みが徐々に関東平野全体に及びだしていることの証拠となる。 (ウ)熊本地震以降、徐々に深い地震が多くなっている。特に、茨城県北部及び南部の震度1以上を観測した地震で、2007年10月17日より2010年7月10日までの100件で見ると、震源深さが0キロから9キロまでのものは0件。つまり、1件も発生がない。311大地震前は、100件全てが30キロよりも深い所で発生していたが発生頻度はかなり小さく、年間で30件程度であった。しかし、2011年5月20日09:02から同7月8日22:19までの100件で見ると、65件が0キロから9キロの範囲で発生。311大地震で浅い地震が優越するようになった。つまり、茨城県北部での浅い地震が31大地震以降、急に発生しだしたのは、この付近に沈み込んでいた海山に沈み込み圧力が伝わりだし、海山の上面と陸のプレートの下面の固着域が徐々に破壊されて、固着が剥がれつつことを示している。この現象は、千葉県の犬吠埼付近でも同様に観察されている。 (エ)なお、茨城県北部及び南部の地震は、2011年5月20日09:02から同7月8日22:19までの100件で、震源深さが40キロよりも深い地震は25件しか発生がない。しかし、熊本地震直前の期間である2015年4月27日から2016年3月31日までの100件で見ると、40キロよりも深い地震が58件。そして、現在の2019年4月18日から2020年6月9日までの100件で見ると40キロよりも深い地震が59件となり、2016年4月の熊本地震の頃から、311大地震直後に比べて40キロよりも深い地震が急増していることが分かる。発生頻度も年間で約60件であり、311前に比べて倍増している。しかも、60キロよりも深い地震で見ると、2015年4月27日から2016年3月31日までの100件では12件だが、2019年4月18日から2020年6月8日までの100件では16件と微増傾向が出ている。このことは、2016年4月の熊本地震以降、関東平野の下にある太平洋プレートが本格的に動き出していることを示唆している。 更に、千葉県東方沖で見ると、2014年3月21日から2016年3月15日までの100件では30キロよりも深い地震が32件だが、2017年2月3日から2019年7月11日までの100件では30キロよりも深い地震が59件、2018年1月1日から2020年6月8日までの100件で見ると、67件に増加している。 (オ)茨城県北部及び南部では震源深さが40キロよりも深い地震の発生頻度が、熊本県地震の前後で、あまり変化がない。しかし、千葉県東方沖地震は、熊本地震前後で震源深さ30キロよりも深い地震がほぼ倍増していることになり、中央構造線の南側での太平洋プレートの沈み込みが熊本地震発生以降かなり活発化していることが分かる。 このことは、元禄地震1703年と言う関東地方を直撃したM8地震と同じような首都圏大地震が発生しやすくなりつつあることを示している。なお、日本史史上最大の南海トラフ地震と言われる宝永地震は、元禄地震の4年後の1707年に発生している。 (カ)気象庁の 震度データベスで、震央地名を指定せず、1919年から現在までの震度6弱以上を出力すると71件が出てきます。 この内、 311前:45件(うち陸域22件で49%) 311後:26件(うち陸域20件で77%) となり、近年、陸域の大きな地震が顕著に増加していることが分かる。 (キ)貞観地震869年の5年前に富士山が大規模噴火をし、マグマを大量に排出した。この富士山の貞観噴火864年が青木ヶ原を形成した。この時期は平安時代であり、富士山や関東から中部地方、伊豆諸島の火山は常時噴火をしていた。このことから、平安時代は太平洋プレートの沈み込みが常時かなり活発に起こっていたことが分かる。富士山の次の大規模噴火は1707年の宝永地震発生のほぼ一か月後に起こっていて、この時はあまりマグマの噴出はなく、火山灰の噴出が大部分だった。このことから、貞観噴火以降は太平洋プレートの沈み込みがほぼ止まっていたことが推定できる。宝永噴火以降も富士山の大規模なマグマ噴出はなく、貞観地震869年以降、太平洋プレートの日本海溝からの沈み込みがほぼ停止していたと考えることが出来る。しかし、311大地震で太平洋プレートの日本海溝からの沈み込みが再開したと考えられる。このことは、将来、富士山噴火や東北から中部地方、伊豆諸島などの火山が噴火を再開することを示している。多分、関東地震がまず発生し、その後、東海地震、東南海地震となり、それとほぼ同期して富士山が大きく噴火して、以降は常時噴火を繰り返す状況になるはず。同様に中部地方以東の火山が常時噴火をすることになる。こうなると、いわゆる太陽光発電はほぼ意味を失ってしまう。なお、貞観地震の年代の地震頻発は、政治体制が整ったことにより捕捉率が上がったためであり、実際に地震が頻発したわけではないという説が「9世紀の地震集中は,六国史編集による人為効果である可能性がつよい.」として、早川由紀夫群馬大教授によって主張されているが、明らかな誤りである。(なお、早川教授のこの論文が誤りであることについての記事を、日本地震学会のメーリングリストへ投稿し、幾つかの賛同を頂いてあります。また、早川教授のメールアドレスへ是正をしていただきたいとのご連絡を2回送っていますが、返事がない状況です。) (ク)桜島の大規模噴火はまだまだ起こらない。 最近、新燃岳や桜島噴火について盛んにその危険性が囃されていると思います。 しかし、新燃岳にしても桜島にしても、その噴火履歴を見ると今後30年程度で大規模な噴火に至ることは有り得ないことが分かります。 大規模な噴火とは、例えば桜島 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E5%B3%B6 の1914年大正噴火 のようなものを言います。具体的には火山灰が火口から1km程度離れたところでも1m程度は積もるような噴火を言います。 新燃岳の大きな噴火の履歴: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E7%87%83%E5%B2%B3 より部分引用: 享保噴火 1716 - 1717年の一連の噴火活動は水蒸気爆発に始まりマグマ水蒸気爆発からマグマ噴火へと変化し断続的に約1年半続いた[5]。火砕物降下によるマグマ噴出量は0.07DREkm3。火山爆発指数:VEI4 文政噴火 1822年1月12日(文政4年12月20日)朝、山頂付近に白煙が観察され、夕方に水蒸気爆発を伴って噴火した。14日(22日)には南方を流れる天降川で火山泥流が発生している。8合目付近に新しい4カ所の火口が形成され、軽石や火砕流の噴出を伴う噴火が繰り返された。 昭和噴火 1959年(昭和34年) 2月13日、降灰を伴う小規模な水蒸気噴火があった。火山爆発指数:VEI2噴火に先立つ前兆現象は観測されていない。 2月17日14時50分、爆発音と空振を伴って噴火が始まり、黒色の噴煙が上空4,000mに達した。その後数日間にわたって噴火を繰り返した後、次第に終息していった。噴出物にマグマの成分を含まない水蒸気爆発であり、噴火のエネルギーは101Jであった[11]。新燃池の北西岸から火口壁を越えて山腹に至る直線上に約20個の小火口が形成され、噴出した噴石は1万t、火山灰は860万t。 2011年の噴火 噴煙に包まれる霧島山(2011年1月27日) 2011年(平成23年)1月19日に約半年ぶりに噴火した後、1月26日に準プリニー式噴火が発生した。1月27日頃から溶岩の出現も確認され、約300年ぶりのマグマ噴火となった[22]。マグマ噴出量は0.0172 DREkm3。火山爆発指数:VEI3[23]。 上の4回の噴火で大きなものは最初の享保噴火のみです。 桜島の噴火履歴: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E5%B3%B6 などより部分引用: 天平宝字大噴火 764年。どちらかというと、文明大噴火(1468年)などの噴火に比べて小規模。 文明大噴火 1468年(応仁2年)に噴火したが被害の記録はない。その3年後、1471年(文明3年)9月12日に大噴火(VEI5)が起こり、北岳の北東山腹から溶岩(北側の文明溶岩)が流出し、死者多数の記録がある。2年後の1473年にも噴火があり、続いて1475年(文明7年)8月15日には桜島南西部で噴火が起こり溶岩(南側の文明溶岩)が流出した。さらに翌1476年(文明8年)9月12日には桜島南西部で再び噴火が起こり、死者多数を出し、沖小島と烏島が形成された[12]。 安永大噴火 1779年11月7日(安永8年9月29日)の夕方から地震が頻発し、翌11月8日(10月1日)の朝から、井戸水が沸き立ったり海面が紫に変色したりするなどの異変が観察された。 正午頃には南岳山頂付近で白煙が目撃されている。昼過ぎに桜島南部から大噴火が始まり、その直後に桜島北東部からも噴火が始まった。夕方には南側火口付近から火砕流が流れ下った。夕方から翌朝にかけて大量の軽石や火山灰を噴出し、江戸や長崎でも降灰があった。 大正大噴火 1914年(大正3年)1月12日に噴火が始まり、その後約1か月間にわたって頻繁に爆発が繰り返され多量の溶岩が流出した。一連の噴火によって死者58名を出した。流出した溶岩の体積は約1.5 km3、溶岩に覆われた面積は約9.2 km2、溶岩流は桜島の西側および南東側の海上に伸び、それまで海峡(距離最大400m、最深部100m)で隔てられていた桜島と大隅半島とが陸続きになった。 桜島については上の3件ともかなり大きな噴火とされています。 ここで大きな噴火のみを年代順に並べると、 1468年:文明大噴火:桜島 1716 - 1717年:享保噴火:新燃岳 1779年:安永大噴火:桜島 1914年:大正大噴火:桜島 となります。新燃岳と桜島がほぼ同時期に大噴火を起こしたことは、少なくともこの600年程度ではないのです。 このことは、これら二つの火山が1400年以降の南海トラフ大地震の影響を受けてほぼ同時期に大噴火を起こしたことがないということを意味しています。1400年以降の南海トラフ大地震として代表的なのは 1707年 10月28日(宝永4年10月4日) 宝永地震(南海トラフ全域が震源域) - M 8.4?8.6(Mw 8.7[96]?9.3[97][98])、死者4,900?2万人以上、倒潰・流出家屋6万?8万軒。関東から九州までの太平洋岸に津波、東海道宿場町・伊豆・伊勢・紀伊・阿波・土佐沿岸各地が亡所となるなど大きな被害(『楽只堂年録』、『谷陵記』)。地震から49日後に富士山の宝永大噴火。道後温泉の湧出が数か月間止まる。 です。新燃岳の享保噴火1717年は約10年後ですから、宝永地震の影響があったとは言えるでしょう。しかし、桜島はこの宝永地震の時も噴火をしていないのです。この1000年程度で最大の南海トラフ大地震と言われる宝永地震が発生したときも、桜島の大規模噴火は発生がないのです。桜島の大規模噴火と言える1779年安永大噴火は宝永地震1707年の72年後です。 南海地震と新燃岳及び桜島の中規模噴火を入れて、年表を作ると次のようになります。 684年:白鳳地震:南海トラフ大地震 764年:天平宝字大噴火:桜島 887年:仁和地震:南海トラフ大地震 1361年:正平地震:南海トラフ大地震 1468年-1476年:文明大噴火:桜島 1707年:宝永地震:南海トラフ大地震 1716 - 1717年:享保噴火:新燃岳 1779年:安永大噴火:桜島 1822年:文政噴火:新燃岳 1854年:安政南海地震 1914年:大正大噴火:桜島 1946年:昭和南海地震 1959年:昭和噴火:新燃岳 2011年:2011年の噴火:新燃岳 歴史時代の最初の南海トラフ大地震である684年白鳳地震から桜島の764年天平宝字大噴火までは80年もあります。更に、887年仁和地震や1361年正平地震の前後も桜島の大噴火は無く、1468年から始まる桜島文明大噴火までには100年以上の間隔があいています。 最も最近の桜島大噴火である1914年大正噴火も、1946年昭和南海地震から70年程度の間隔があいているのです。 では、桜島の噴火のタイミングは何によって決まっているのでしょうか。 1771年4月24日 八重山地震 という沖縄での大地震があった8年後の1779年に桜島は安永大噴火を起こしていますから、フィリピン海プレートが琉球海溝で大きく沈み込みをして、その影響で、南九州あたりでもフィリピン海プレートの沈み込み活動が活発化し、それが8年後の安永大噴火に結びついたはずです。なお、安永大噴火はマグマをあまり噴出していない噴火であり、1771年八重山地震以降に琉球海溝でのフィリピン海プレート沈み込みが活発化したとして、その結果、桜島がマグマを大量排出した1914年大正噴火までには150年程度かかっていますから、安永大噴火1779年以降のフィリピン海プレートの沈み込み速度は相当に抑制されてきたと言えるはずです。このことは、伊豆・小笠原海溝での太平洋プレートの沈み込み速度が同様に相当に抑制されて来ていたということのはずで、富士山の1707年宝永大噴火以降、現在まで富士山の大噴火が起こっていないこととも整合的です。つまり、桜島の噴火は、南海トラフの大地震とは関連していないと言えるのです。 1911年喜界島地震という奄美大島に近い所にある喜界島でM8地震が発生しています。この3年後の1914年桜島の大正噴火が起こっています。 よって、1771年八重山地震、1911年喜界島地震のように、琉球海溝でフィリピン海プレートが大きく沈み込んだ後に、桜島の大噴火が起こると言えるはずです。桜島から遠い地震であれば、噴火までの期間が長く、桜島に近い所での地震であれば、期間が短いことになると思います。 以上のことから、次回の桜島大噴火のタイミングは、琉球海溝での大地震がいつごろ発生するかにかかることになります。琉球海溝は薩摩半島の南端付近から台湾まで伸びている海溝です。よって、台湾での大地震の間隔を見ることで、琉球海溝での大地震発生の予測が出来るはずです。台湾付近でのこの百年で最も大きな地震は次の地震です。 1910年4月12日 台湾基隆沖で地震 - M 8.3。 この地震の1年後に1911年喜界島地震、その3年後に1914年大正大噴火となっているため、台湾付近でM8地震が起こると、その数年後に桜島の大規模噴火が起こりやすいと言えるはずです。 なお、フィリピン海プレートは台湾あたりで陸のプレートの上に乗り上げていると言われています。つまり、海のプレートであるフィリピンプレートが中国大陸の下へ沈み込むことが出来ず、陸のプレートの上に乗り上げているのです。これは台湾島が海のプレートの上に載っているきわめて軽い地質で出来ていて、そのため、その付近の海底の地質よりも軽く、浮力が働いてしまうためです。このことが、日本付近のフィリピン海プレートの動きが台湾での大きな地震と関連している理由です。なお、フィリピン海プレートの沈み込みは台湾に近くなるほど速度が遅くなるため、南西諸島の火山も、台湾に近い所にはなく、九州本土に近い所に限られてしまっています。 薩摩半島南端の開聞岳についても、869年貞観地震時にかなり大きな噴火があったことから、近い将来の噴火が心配されていますが、少なくとも、今後数十年は大きな噴火はあり得ないと思います。 太陽黒点の減少期は寒冷化する傾向が強く、この時に、大地震や大噴火が起こる傾向があります。この1000年程度の黒点極小期は5回あり、それぞれと桜島や新燃岳の噴火を突き合わせると次のようになります。 1914年:大正大噴火:桜島 1790年~1820年:ダルトン極小期 1779年:安永大噴火:桜島 1716 - 1717年:享保噴火:新燃岳 1645年~1715年:マウンダー極小期 1420年~1570年:シュペーラー極小期、1468年:文明大噴火:桜島 1282年~1342年:ウォルフ極小期 1040年~1080年:オールト極小期 764年:天平宝字大噴火:桜島 上の表から、極小期と噴火が完全に重なっているのは1420年~1570年のシュペーラー極小期での桜島の1468年文明大噴火だけです。しかし、桜島の安永大噴火はダルトン極小期1790年~1820年の約10年前の1779年ですし、新燃岳の享保噴火1716年はマウンダー極小期1645年~1715年の終了1年後です。そのため、太陽黒点の極小期に桜島や新燃岳の大規模噴火が起こりやすいことは明らかです。ただ、桜島の大規模噴火はシュペーラー極小期の150年間の内の1468年文明大噴火であり、シュペーラー極小期の150年間ずっと噴火活動が大規模にあったわけではありません。また、その次の大規模噴火はダルトン極小期の10年程度前の1779年安永大噴火であり、間隔が300年程度開いています。現在は、1914年大正大噴火の約100年後ですから、現在、新たな極小期に入りつつあるにしても、桜島での大規模噴火は今後30年程度ではあり得ないと思われます。 以上のことから、今後、関東から関西までの大都市圏は大地震や大噴火の影響を強く受けるようになります。鹿児島での大規模噴火は当分あり得ず、その意味で、日本の他の地域よりも鹿児島は安全です。また、今後10年程度で富士山噴火が始まる可能性が高く、それまでに大都市圏から移住受け入れ態勢を九州各地で整備しておく必要があると思われます。 ******実際のマニフェストはここからです。******* (1)全体のテーマ編 1.今回のマニフェストのテーマは「見える化」です。 現代は変化の時代です。少子高齢化が急速に進みつつあり、地震活動期にも入っていて、昭和の時期のように、自分自身の都合だけを考えて最善を尽くしても、社会全体として行き詰ってしまう状況になりつつあります。今、何が問題で、どう言った状況にあるか、それを、行政の担当者だけではなく、一般市民の立場から、日常的に見えるようにすることがまず必要です。次に、そういった問題に対して、どんな取り組みが可能であるかを行政の立場から提案し、市民の方へ伝える努力をします。また、市民の皆さんに問題解決に参加していただき、市民の皆さんの意見を積極的に取り上げたいと思います。 (2)災害対策編 2.災害対策を徹底します。 行政や民間企業、そして、一般市民レベルで食料や災害救助品の備蓄をより徹底します。どういった形でどんなものであれば無理なく備蓄が出来、しかもそれが無駄にならない方法を提案し、市民の皆さんの参加を要請します。最初は、現状がどうなっているかを調べ、どんな改善点が必要かを明らかにします。 少なくとも半数以上の人びとが一週間分以上の水や食料の備蓄をすることが必要だと考えます。 また、農家においては、肥料の備蓄が必要です。その補助を行います。 大規模災害の時には、消防や警察、または自衛隊などの「救助はなかなか間に合いません。自助、共助が必要であり、自治会活動や消防団への参加の充実が必要です。そのために、次の施策が可能かどうかを検討します。まず、中学や高校段階での自治会活動や消防団活動への参加を学校が促し、それを一種の部活として評価する制度です。当然、同時に保護者の方の参加もあればより良いものになると思います。次に、地域の特色を考慮した上で、どんな災害があり得るか、それに対して消防団活動としてどんなことが有効であるかを明らかにし、消防団活動の必要性を訴えます。水害や火災、崖崩れなど様々な形の災害があり、それぞれに対する予兆や避難の仕方、救出の判断などについて、地元の消防署と共に、知識の周知徹底をはかります。 家庭や職場で、家具やオフィイス機器の配置の工夫やその固定を徹底します。 耐震化が出来ているかどうかのチェックを一般的な住宅街や繁華街に於いて行います。 以上のことについて、いくつかの目安を持った尺度を制定して、それぞれの尺度を上回ったかどうかを認定する組織を作り、玄関やオフィイスのドアなどに貼る合格マークを作ります。合格マークの分布状況を住宅地図にリアルタイムで反映するようにして、それを避難訓練などに反映します。 災害に強い街づくりの基本は余裕のある空間です。30年程度の長期的な見通しを持って、繁華街や市街地の広域的な災害に強い街づくりに取り組みます。 3.大規模災害が起こると長期にわたる避難が必要になります。災害のたびに仮設住宅を建てるよりも、既にある民間の空き家を活用することを検討します。出来れば、被災地の方たちが、災害を受けていないある地域に、地域ごとまとまって避難が出来るような制度を設計します。まずは県内で、市町村ごとに災害互助協定を結び、自治体職員の交流を通して、災害時の避難が滞りなく出来るような制度になるようにしていきます。人員の派遣や物資の補助などを目的とした互助協定は既にできています。地域の自治会ごとの交流もできればいいと考えます。 4.衝撃的な縦揺れ、または衝撃波の被害が日本に於ける直下型地震で発生している様子です。現行の地震対策はほぼ全て横揺れ対策ですから、縦揺れ、または縦波による被害への対策はほとんど取られていません。これは、直下型の震源が浅い地震の時にのみ縦揺れや縦波による被害が発生するからのようです。そのため、県下で震源深さの浅い地震が起こり得る地域を推定し、その地域で重点的に対策を講じます。 なお、原発直下でM5程度以上の浅い地震が起こった場合、原発がかなりひどい被害を受ける可能性が高いと思われます。 (3)財政編 5.県債依存度を引き下げます。 県債依存度を引き下げるように努めます。特に、臨時財政特例債の残高の増加を抑制します。 6.県の事務経費を削減します。 既にかなり行われていますが、例えば、県関係の会議をなるべくオンラインで行えるようにして、出張にかかる時間と経費の削減を図ります。 7.未来予測を様々な方面で行い、その結果をお知らせします。市町村別の財政見通し、地域別の人口構成推移、または自然災害など、過去を振り返ることで近未来の状況をかなり正確に予想できるものがかなりあります。それらについて、いろいろな形で広報をしたいと思います。5年後、10年後、20年後、30年後の予測は比較的簡単にできるものです。 8.県予算及び決算を細目までインターネットで公開し、市民の皆さんからの質問などに答えます。 ミクシーのような、個人の身元が分かる形のインターネットサイトを県の運営で作ります。 行政に対する質問・要望事項とそれへの回答、商店や地域催し物の宣伝、ボランティアの募集、個人の自由なホームページなどを載せることが出来るようにします。 また、このサイトを使って、県が購入する日用事務用品のオンラインでの入札を実施したいと思います。入札期間を数日にして、県内企業はどなたでも応札できるようにし、県の事務経費の節約を計りたい。 インターネットで、県の全部署の予算・決算を、毎月の電気代から消しゴム一個まで、一つ一つの項目を公開したい。すでに、ほとんどの会計業務が電算化されているので、インターネットでの公開は、比較的簡単にできるはずです。 ただし、治安に関係する部署など幾つか例外が出てくるはずです。 公共事業で談合が行われたり、役所からの天下りがあるのは、資材や作業の単価が高く設定されるからです。それらの単価を全て公開し、県民の皆様のチェックを受けるようにする。自分の経験では、学校のPTA・生徒会、地域の自治会の会計まで、会計監査をやったと言う形で発表されますが、実際にはまったくやっていないのが実態でした。 また、県内各地の犯罪発生状況の公開も、このインターネットに載せたい。大手プロバイダーにハード面の保守管理をお願いし、その代わり、広告収入を取れるようにし、基本的にただで運営できるようにします。 9.知事給与の引き下げ、透明化をします。 知事の退職金(1期:約4000万円)・ボーナス(1年で約400万円)は10割カット、月給は5割カットします。献金は、個人・企業献金とも受けないことにします。政治資金集めのパーティも行いません。その代わり、知事としての方針・政策などを年に一度本として出版し、それを県民の皆様に買っていただき、その印税を政治資金に当てたい。出版社や本屋さんが間に入るので、特定の人との癒着も生まれず、また、本を買うかどうかは県民の皆様の自由な判断になるので、県知事としての県政運営に緊張感が生まれるはずです。毎年会計報告をインターネット上で行います。 10.民間の特許取得を促進します。 特許情報の調べ方から申請の仕方、企業化の方法などを、県として紹介し、小学生から主婦の方まで、自分のアイデアを特許にし、企業化できるように応援します。 (4)少子高齢化対策編 11.介護需要の急増と若年者の不足が顕在化します。こちらも、30年程度の見通しを持って取組みます。個々の企業レベルでの労働生産性の向上ではなく、社会全体としての労働生産性の向上という視点に立って、どんな施策が可能かを検討します。 第一歩として、規則正しい生活と充実した食事、そして、目の健康維持に取り組みます。幼稚園・小学校での曜日を決めた朝食の提供やつばの広い帽子の通学時の着用の奨励などはすぐに取り組むことが出来るはずです。 また、既にかなりの地域でいろいろな形で行われていますが、元気な高齢者の方のボランティアでの地域活動参加をお願いし、商店や学校、公共施設での迷っている方への声掛けとか、または交通安全の呼びかけなどの実施計画の策定と実際の運用までを、一定の報酬、つまり、金銭的なものではなく、企業から寄付を受けた商品などをお渡しするなどの形でやっていただけるような制度を作りたいと思います。 12.無認可保育所や私的なベビーシッターの存在に対して、一定の基準を作り、水準の保証が県としてできるかどうかを検討します。国との関係が問題で、関係機関と話し合いをしていきます。 (4)エネルギー自立化編 13.地域でのエネルギー自給を目指します。地中熱や地熱を生かした地域づくりに取り組みます。まず最初に、国の補助金制度を利用して、県内の地熱資源分布状況を調査し、それを公表します。 一般に地熱発電は地下2000メートルほどの井戸を使います。しかし、日本はほぼどこでも地下の地温勾配がキロ30度以上あるとされ、地下4キロメートル程度まで掘れば、日本のほぼどこでも200度程度高温が得られるとされています。 また、延性帯涵養地熱発電という地熱発電方法が提案されていて、この技術が実用化されると、鹿児島のどこでも、つまり、火山帯から遠く離れた地域でも地熱発電が可能になります。延性帯涵養地熱発電について、地熱発電の技術を持つ九州電力と協力して、可能性を探ります。 14.太陽光発電の導入を促進します。 既に行われていますが、官庁や公共施設、駅、病院などへの太陽光発電施設の導入を促進します。非常用電源として、公共施設などでの太陽光発電は重要です。できるだけ、公共施設を中心にして太陽光発電の導入に努めます。その際、火山噴火の影響がどの程度あり、どうやればそれを避けることが出来るかを探ります。 15.地域ごとの電力消費量の一覧を作成し、それを公表します。 節電の競争を促す面もありますが、あくまで適正な水準でのエネルギー消費がどのような形で可能かを探り、地域の企業や家庭での工夫をしていただくためです。 (5)被曝対策編 16.空間線量の見える化を行います。 県庁や主要な駅前に空間線量計を設置し、その場所での線量を液晶で表示し、誰でもがその時点でのその場の空間線量を24時間365日見ることが出来るようにします。 (6)産業対策編 17.子牛価格や米価の低下などで農家の経営が難しくなっている面があります。農家への県独自の所得補償、地熱利用や農地集約化、農業経営の会社化などを促し、ゆとりある農業経営が出来るように努めます。また、高齢者が趣味的に農業に取り組めるような農地環境の整備に努めます。 特に、耕作放棄地の問題が深刻です。今後、数年以内に農産物価格が世界的に高騰する可能性が強く、それまでに農業基盤整備をいろいろな意味で行います。 18.農産物のブランド化を促進します。既にいろいろな形で努力がされていますが、ブランド化された農産物の官庁や公共施設での販売が可能になるように設備を整えます。 19.国際エコ都市を創設する準備をします。 環境への負荷をあまりかけずに暮らすには、どのような生活が可能かを探ります。地熱を中心にし、太陽光などを組み合わせたエネルギー自立都市を目指します。 世界中のいろいろな国籍の人たちが、共同で暮らせ、情報交換ができる都市の創設の準備をします。順調に行っても、10年以上の時間のかかるプロジェクトです。 まず、実現可能性をチェックし、より具体化した案を提案できるように考えます。鹿児島県下だけでなく、九州一円の人々が、いろいろな国籍の人々と接話し合い、さまざまなビジネスについてその人たちの母国などでの展開の可能性を知ることができるような国際エコ都市です。国際情報の秋葉原を目指します。 (7)社会生活編 20.難病患者と医学者の対話を促進します。 難病対策センター(仮称)で、患者の方と、大学医学部や研究者の方との直接対話の機会を設けます。患者の方と医学に携わる人たちが相互理解を深め、共同作業を行いやすいようにします。 21.予防医学の普及に努めます。 予防医学の充実に努め、先進的な取り組みをしている病院や医師に補助金を支給します。 22.介護施設の充実を図ります。 軽費老人ホーム、ショートスティができる介護施設などを民間と協力して、設置していきます。半日単位から、2週間程度の滞在が、経済的に無理なくできるように、地域の方と共同で、施設や待遇面での工夫をしていきたいと思います。 従来から、老人ホームが幼稚園に併設される例がありましたが、役所と併設することで、公務員の介護問題への理解と意識を高め、より良い施策を取れるようにします。 23.障害者の方たちが社会の中で普通に暮らせるようにします。 学校教育を初め、今までは、多くの場合、専用の施設への収容と言う形がとられてきましたが、もっと、地域に開かれた、老人介護も含めた形の統合型の介護福祉施設にしていきます。 24.学生ボランティア制度を充実させます。 中学生・高校生や大学生の小学校や養護学校・老人介護施設でのボランティア制度を充実させます。ただ、ボランティアとして手伝いをするだけでなく、障害を持った方たちへの理解を深めたり、勉強の教え方の理解や介護の技術の習得、リーダーシップのとり方などを学ぶ機会にしたい。そのためにも、県全体として、組織的にボランティアを生かしていく体制を、民間の介護施設などと共同で作って行きたい。 25.犯罪発生情報の徹底的な公開をします。 地域での犯罪発生状況の徹底的な公開を県警に要請していきます。交番を中心にして、地域でどんな犯罪がどの程度起こっているのか、その情報をできれば毎週公開するようにします。 26.性犯罪者の顔写真を公開します。 警察やマスコミと連携し、性犯罪者については、100%顔写真の公開を行います。性犯罪者は再犯率がかなり高いと言います。顔写真を公開することにより、本人の自覚を促します。また、犯罪の抑止のためにも役立つはずです。 27.特殊詐欺・振込め詐欺の防止に努めます。 警察や銀行と連携し、振込め詐欺犯が現金を引き下ろしに来た時の防犯カメラの映像を公開します。また、各銀行の各支店で何件の振り込め詐欺が発生しているのか、統計情報を、各支店のATMコーナーに貼り出します。振込め詐欺は平成26年度全国で約560億円の被害があります。2019年度は301億円まで減少しています。受け子の映像公開と地域での被害金額の公表をするだけで、かなり犯罪抑止の効果が上がるはずです。 また、高齢者が多額の預金を一度に下ろす時には、携帯電話で親族や地区長の方に確認を取る制度が可能かどうかを銀行と共に検討したい。 28.無料又はごく安価な入浴料での温泉施設を造ります。介護を受けていて、自立歩行が出来ない人でも入浴が原則可能になる施設を県内各地に設置します。今後、介護保険の存続がかなり厳しくなることが予測されますから、少なくとも入浴については鹿児島の温泉資源を生かすことで、誰にでもが入浴できるようにしたい。 (9)教育編 29.県立高校入試を透明化します。 内申書を生徒と保護者に開示するようにします。一般入試については、各高校別に教科ごとの得点分布、合格最低点を公表します。推薦入試については、各高校別の推薦入試選抜手続きを公表し、受験生全体の推薦入試における得点分布を公表します。特に、内申書記載事項を選抜資料に転記する時に行う段階付けの換算表を公開します。部長を一年やっていたらAが一つとか、漢字検定に受かればAが二つのような換算表が必ず全ての学校で作られています。換算表はせいぜいA4の紙一枚にはいるぐらいのものですから公表自体は簡単にできます。 30.完全支給の奨学金制度を作ります。 高校生・大学生対象の返還の必要の無い完全支給の奨学金を一人年間100万円、年間100人を最低限度実現します。 できれば、年間予算5億円、500人規模にしたい。財源は事業費の見直し等で捻出したい。選抜は、個人からの応募や学校からの推薦を受けて、教育委員会の中で選抜委員会を作り、そこで対応。奨学金の支給を受ける人については、なるべく、小学校や養護学校・老人介護施設でのボランティア活動に参加をしていただく。 31.県立図書館の夜間開館時間を伸ばします。 県立図書館を夜9時、または、10時まで利用できるようにします。 32.海外留学制度を充実させます。 アメリカやイギリス、オーストラリア、ニュージーランドだけでなく、ヨーロッパやアジアの国々への中学生から高校生の留学制度を作り、毎年、数十名の規模で派遣したい。生活費の半額程度と渡航費の全額を負担する形にしたい。 財源は、教育局関係の経費の見直しで、年額1千万円程度を見ます。 33.小学校での英語教育を充実させます。 現在の小学校での英語の取り組みは問題点が多くあります。まず、中学で教科として初めて学習する英語との連携がまったく考慮されていないのです。中学では、今でもアルファベットから始めます。また、小学校でやることの意味づけがはっきりしていない。国際理解とか、英語に興味を持たせると言われていますが、一時間一時間の授業では、もっと具体的な狙いを持って授業案を作ることになります。ところが、そういった具体的な面がはっきりしないのです。そのため、多くの学校では、年間計画も作られず、小学校卒業までにどんなことをやるのかの見通しさえつけられていません。ゲームや挨拶の仕方、場面を設定した簡単な会話などが行われていますが、系統的な取り組みがされていないため、塾などで英語を習うことのできる生徒とそうでない生徒の間で、学力差がますます開く結果になっています。このような事態にならないように、次のような教材を使い、英語の文字と読みの関係を徹底的にやることを提案します。これは、もともと、アメリカなどの小学校で、初めてアルファベットを習う時に使われている学習方法で、フォニクスと呼ばれています。小学校段階では、文章はやらず、単に、アルファベットの読みと単語の読み書きのみをやるわけです。次にあげる1から9の規則を一つ一時間から二時間かけてやることで、無理なく年間計画が作れます。また、文法はやりませんから、中学との連携も楽に取れるようになります。さらに、授業で取り扱うことがはっきりしていますから、授業準備もいろいろ迷うことが無くなり、計画性を持って取り組むことができます。さらに、最も重要なことですが、英語の苦手な生徒のほとんどは、単語の読み書きでつまずくことが多く、そういう苦手意識を持つことがなくなるはずです。 (1).つづりと発音の関係: つづりを覚えるのは、次のような法則を知っておくととても楽になります。これは、以前、定時制に勤めていた時(平成14年の4月)に作ったものです。 ①文字は2種類ある。一つは母音を表す母音字で A, I, U, E, O の5文字しかない。もう一つは子音字でアルファベットからA, I, U, E, O(母音字)を除いた残り全部を言う。 ②母音とは、口を自然に開いて、唇とか舌とかのぞを使わずに、自然に出せる音のことを言う。「ア、イ、ウ、エ、オ」のような短い母音と「エィ、アィ、ユゥ、イー、オゥ」のような長い母音の2種類がある。つまり、基本的に、母音字は、それぞれ、これらの短い音と長い音の二通りの発音を持っている。ここが、ローマ字と英語の文字の読み方の違う点です。 なお、u は、短い読み方は「ウ」よりも「ア」のほうが多い。 cut:「カット」, bus「バス」など。 それから、a と u では、口の開きの大きさが異なる。a のほうが口が大きく開き、「エア」のような音で、Japan:「ジャパーン」の pan のような音。u は、日本語の「ア」とほぼ同じ。 ③子音とは、口の色々な機関、例えば、舌、唇、歯、喉などを使わないと発音できない音のこと。基本的に、子音字が表す子音は、そのアルファベット読みから母音を取り去った残りの子音になる。例えば、f、l、m、n、s、xのアルファベット読みはどれも、「エ」という母音が共通していて、それぞれの文字のアルファベット読みから「エ」を取り去り、残った子音がそれぞれの子音字の表す子音となる。だから、基本的に、子音字は一通りの読み方しかない。 なお、②と③が、ローマ字が「か」ka のように、二文字になる理由。 ④母音字が二通り、子音字が一通りの発音の仕方があるので、英単語の読み方で困るのは、母音字を短く読むのか長く読むのかの判断である。 ⑤dog, cat, pet の様に、子音字+母音字+子音字の並びの時は、母音字を短く発音する。これは、二つの子音字に挟まれて、母音字が圧縮されているとイメージすればいい。母音字1個に対し子音字2個で、1対2で、母音字が負けて圧縮されていると思えばいい。 ⑥cake, five, code のように、子音字+母音字+子音字+eの時は、母音字を長く発音する。これは、eが母音字であるため、子音字2個、母音字2個の同数なので、数の上で勝ち負けなしとなり、母音字は圧縮されない。これは、e が自分は発音しなくていい(イー:つまり e )からもうひとつの母音字を長く発音してくれと言っているようなもの。 なお、これには、have,come,live などの例外があります。ただ、例外は日常的に非常によく使うものに限られます。そうでないと、例外的なものを覚えていられないからだと感じます。 ⑦desk, test, pass の様に、子音字+母音字+子音字+子音字のパターンの時は、母音字を短く発音する。これは、子音字が3個に対し、母音字がたったの1個であるので、母音字が子音字に圧縮されて短くなるとイメージする。 これも例外がある程度あります。kind,find,climb などです。 ⑧boat, read, coat の様な子音字+母音字+母音字+子音字のパターンの時は、母音字の一方だけを長く読む。もう一方のほうは読まない。これは、次のように考える。つまり、母音字と子音字の数が同じなので、互いに勢力が等しい。よって、母音字は圧縮されないということ。これにも例外が有る程度あり、out の「アゥ」とか、August の「オー」などです。 out の応用は数多くあり、about,shout などです。 ⑨アルファベットに無い発音は、口の形の似た文字を二つ組み合わせて表現します。母音は母音字、子音は子音字を二つ組み合わせます。outの ou とか、thank の th などが典型です。 ⑩日本語でHokkaido と言う時と、hokaido と言う時では、ho の部分を強く言えるかどうかの違いがある。日本語は高低アクセントだが、英語は強弱 アクセントになるので、Hokkaido のように、子音字二つでためを作り、その前の母音を強く読ませる形が多い。 これについては、スポーツ観戦で「日本」を応援する時の言葉でも説明できます。nihon とはほとんど言わずに、nippon といいますよね。これは、nippon のほうが強く言えるからです。「イ」の音を強く発音するには、nippon と言うしかないわけです。 ⑪名前動後。つまり、名詞のアクセントは前、動詞のアクセントは後ろ。 これは、動詞の過去形などが語尾変化により作られるので、語尾の方を強くはっきり言う必要が生まれ、それと区別するために名詞は前を強く言うようになったため。一番簡単な例が、同じ語が名詞と動詞でアクセントの位置が変わるrecordの例です。ただし、似た単語で reportは名詞動詞ともに後ろにアクセントです。 ⑫長い単語は、短い単位に分けて、考える。 enforcement は、en-force-ment となる。 ⑬なお、英語の学習でまず問題になるのは、英単語を楽に読め、書けることです。かなりできる生徒でさえ、write を wrait と書いたりする間違えをよくします。フォニクスをやれば、かなりの程度このような間違えを避けることができます。 (10)その他編 34.ほとんど選挙で当選する確率はないと思っていますが、仮に当選した場合でも一期で退任します。自治体としては、30年程度の見通しを持って政策を作ることが必要であり、そのために、自治体基本条例の様なものを策定し、原理原則を明記したいと思います。 35.鹿児島県は公文書館がまだ設置されていません。公文書の保管と閲覧ができる専門の施設を造り、そこでさまざまな公文書や県の関わった全ての裁判文書を永久保存し、閲覧ができるようにします。 36.試験制度を透明化します。 採用試験など県の関係する試験制度全般に、受験生の1%程度をくじ引きで合否判定の作業に参加してもらう制度を作りたい。県職員の採用試験を初めとして、多くの試験で、その内実がどうなっているか不透明です。受験生の内の何名かに実際の選抜を見ていただくことによって、透明化を確保したい。 37.公権力のチェックをやります。 県が被告になった裁判では、県の広報誌に、原告の希望によって、裁判内容を掲載できるようにします。国賠訴訟や行政訴訟の多くは、住民側が負けることが多く、公権力のチェックの意味でも、どんなことが争われているのか、それを県民の皆様に伝えられるようにすることは意味があります。また、行政を相手にした裁判は、当事者で無い一般市民にとっても、重要な意味を持つことが多くあります。県の広報誌に裁判内容を載せることができるようにすることは、重要なことです。自分が埼玉県教員時代に県に対して行った国賠訴訟では、学校で起こったいろいろな不祥事について、その事実確認と再発防止を求めましたが、一切、県側はほとんど何も答弁しませんでした。何らかの一部の利害のために県全体がおかしな振る舞いをすることは現実にあるのです。そういったことを防止するためにも、県が被告になった裁判について、その内容を公表し、県民の皆様が知ることが出来るようにする必要があります。 38.日本ミツバチが減少しているため、日本ミツバチ用の巣箱を県内各地に設置します。野菜や果物などの花粉交配に役立ちます。 39.スズメやメジロなどの小鳥用の巣箱を防風林の近隣地域へ設置します。このことで、松枯れをある程度防止できます。設置の際には、近隣の農家の方たちと相談し、賛成を得ることを条件とします。 40.将来の見通しをはっきりさせます。 自治基本条例を作り、県としてどんな県つくりを目指すのか長期ビジョンを明らかにします。薩摩川内市、いちき串木野市などでは既に作成済み。 41.マニフェストの進捗状況チェックを毎年やります。 外部委員会を県民の方から募り、その方たちによる進捗状況チェックを毎年行い、その結果を公表します。インターネットでも公開します。また、実現しなかったマニフェストについては、その理由を公開します。 42.公職選挙法の改正を国に働きかけます。 立候補者にとり、ポスター貼りの負担が大きいので、候補者が共同でポスター貼り組織を作るか、各市町村選挙委員会に立候補者全員のポスターを貼ってもらえるように、公職選挙法の改正を国へ働きかけたい。 また、選挙運動期間中を通して、立候補者全員のテレビ公開討論会や、選挙区各地での公開討論会を開くことが可能になるような改正も望みます。こうすれば、選挙期間中に大音量で名前の連呼をする必要もなくなり、病院や学校に騒音被害を与えることもなくなります。また、各候補者の主張の違いもはっきりします。 選挙はがきは、現実にはほとんど情報量がありません。廃止を訴えたいと思います。 そして、供託金ですが、現在、 衆議院、参議員、選挙区:300万円、 衆議院・参議員比例区:600万円、 知事選:300万円、 市長選:100万円、 県議選:60万円、 町村長選・政令指定都市議会議員選:50万円、 市議会議員選:30万円 です。これをぜひ、二分の一以下に引き下げるように働きかけたい。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 2020年6月16日 武田信弘
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